ブックタイトル広報かさま 2016年10月号 vol.127
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広報かさま 2016年10月号 vol.127
最近ある週刊誌に、薬や手術に対する批判的な記事が毎号掲載されています。購読しなくても新聞広告を読んで、驚いている方も多いでしょう。風邪に抗生剤・膝痛にグルコサミンなど、不必要な医療の指摘には納得できるところもあります。しかし薬の副作用や手術の合併症を一方的にあおる内容も多く、外来受診時に不安を訴える患者さんもおります。記事が支持される背景には、医師への不満があるのかもしれません。降圧薬を処方する際、「脳梗塞を減らすために服用しましょう」と積極的に勧めます。しかし副作用についての説明は、どうしても控えめになりがちです。高額薬剤も多くなっており、金銭的負担が問題になることもあります。認知症や多剤処方などが原因で、薬が多量に残ってしまうこともあります。近年医師の処方は、臨床試験結果や診療ガイドラインなどの科学的根拠(エビデンス)に基づいて行われています。医師は患者の年齢・性別・併存疾患・認知機能・日常生活動作などの背景を考慮し、エビデンスを当てはめて処方することが適当か検討します。利益(合併症予防や死亡率低下などの効果)が不利益(副作用の危険・費用等)を上回る可能性が高い場合、患者さんに服用を勧めます。しかし最終的には、患者さんの価値観が重要になります。特に生活習慣病では、長期間服用を継続することが多くなります。処方する際には、患者さんの認知機能・経済面も含めた背景や価値観も考慮する必要があります。服用の重要性を説明するだけでは、不十分です。注意すべき副作用の初期症状を事前に説明することで、逆に安心感を与えられます。金銭的なことが問題なら、ジェネリック薬を含めた安価な代替薬も提案可能です。薬が飲みにくかったら、剤型や服薬回数も調節します。何より患者さん・家族と気軽に相談できることが、服用継続に必要なのではないでしょうか。薬を飲んでもらうために―何でも相談できる医師・患者関係―笠間市立病院院長石いしつか塚恒つね夫お笠間の歴史探訪32涸沼川に架かる宍戸橋の南小泉地内の橋のたもとに、「潤万民」(万民を潤す)と題する記念碑があります。涸沼川の河川改修工事の起工を記念し、昭和二十六年(一九五一)に涸沼川改修期成同盟会が建立しました。題額および撰文と書は、当時の茨城県知事友ともすえ末洋よう治じの手によるものです。碑文の要旨は次の通りです。涸沼川は北山内村の国見山山麓に源を発し、東西両茨城郡を貫流し、涸沼を経て那珂川に合流する。流域の町村では涸沼川の水を灌かんがい漑用水として利用してきたが、同川は屈曲が多く、堤防が不完全なため、洪水時の被害は年々巨額になる。そこで、流域の一二か町村は涸沼川改修期成同盟会を結成し、県議会議員の協力を得て政府機関へ建議、その結果、国庫補助による河川改修事業に採択された。昭和二十五年五月十一日に起工式を行い、碑を建て由来を記し涸沼川改修工事起工の記念とする、と結んでいます。工事は、下流の川根村(現茨城町)の奥おくのや谷付近で国と茨城県の継続事業として開始されました。その後、県による事業となり、上流に向けて工事が続けられています。最近では、宍戸橋付近の川幅を拡げ、川の法のりめん面(人工的な斜面)を強化する工事が行われました。宍戸橋を南小泉側から橋爪側へ渡ると、「昭和四年八月竣功」の銘板が目に入ります。この橋は、太平洋戦争後、昭和三十年代からの高度経済成長期には石岡市と笠間市とを結ぶ国道355号の橋として多くの車両が通行しました。同五十三年、上流に新宍戸橋が建設され、宍戸バイパスが開通すると宍戸橋を通行する車両は減りました。しかし、旧岩間町と旧友部町とを結ぶ橋であり、地域住民の生活道路そして通学路としての役割を担っています。涸沼川中流に架かる宍戸橋から川の流れや堤防を眺めると、河川改修工事を長期間にわたり取り組んだ先人たちの思いが伝わってきます。(市史研究員幾いくうら浦忠ただ男お)涸沼川改修記念碑と宍戸橋涸沼川改修記念碑(右)と欄干の補修工事を終えた宍戸橋市立病院の医療コラム53平成28年広報かさま10月号(vol.127)21