ブックタイトル広報さかい 2016年9月号 No.596

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概要

広報さかい 2016年9月号 No.596

Sakai town news15さかい文芸俳句短歌母とさす一つ日傘に歩の揃ふ※生前の暮らしの一端を切り取った回想句。ある日、母親と差した一本の日傘。句は、その時、偶たまたま々ふたりの歩調が一致している事に気付いた作者が抱いた仄ほのかな幸福感である。故人を偲べば過ぎし日の感動が蘇る。西瓜割り浜の真まさご砂に皆まみれ※西瓜割りは、海水浴場や河川敷など水遊びを伴う場所で多く行われる行事だけに、割る人も、割られた西瓜も、また、周りの観衆も砂だらけに成り易いのである。明るい笑い声が聞こえて来る様だ。腕白の枕元には兜虫※四十年も前の子育て時代、兜虫・クワガタ・ザリガニ・泥どじょう鰌といった生き物は、子供達の大切な遊び相手だった。開発が進み、自然との触れ合いが減り、遊び方が多様化した昨今、兜虫や虫籠を見る機会が減ったのは寂しい。水無月の地上飾るや山里に鬼ゆり群れて我を引き寄す二才児の訴えひびき何となく受けて答える事の楽しさ花散りてあたり一面青々とその下歩く足もかろやか濃きみどり裾長く引く筑波嶺の関東平野にどしりと座すわる初夏の風稲田は波のうねりをなして水みずた田の蛙かわず鳴く声聞こゆ町長の「すばらしい」のは町の為参与の人事モダンな町誌涼りょう求め水浴びするか小雀の木陰に置きし水鉢の中卒寿なり青葉の風に送られて姉の旅立ち一人残りて稔り田の鋭く尖とがる葉の先の数多の玉つゆ朝日に輝ひかる(飼料米)夕立に急に賑わう田んぼ道あちらこちらで蛙の合唱青き蜜柑たわわに目立つ庭先に揚羽の好みか日ごと群れおり「日傘・西瓜割・兜虫」他当季雑詠兼題七月十六日境町文化協会俳句部境短歌会山鳩夏の楽しい行事も終わり猛暑も一段落した様に思われます。上旬には残暑が続いて夏の名残りもありますが、中旬を過ぎると空気も澄んで秋らしくなって来ます。二百十日(九月一日―二日)二十日を厄日とし、台風の多い事でも知られていますが、季節は徐々に秋に向っています。夏の疲れを癒しつつ、作歌して行き度いと思います。●境町44×175mmモノクロきみ代幸子五月女三枝子鈴木喜与子桜井レイ斉藤敬子川村米子風間リヨ子川上ヒサ稲田美重子松岡美智子飯田俊子本島いと子正六兜虫採りに神社へ昭和の子日傘差す歩く姿のしなやかさ西瓜割り右だ左だ指示しきり西瓜割慎重すぎて外はずしけり兜虫獲とるも逃げるも風物詩老いの旅時には日傘杖となり兜虫売り場の児らの視線めは熱し手土産に貰いし里の甲虫絵に描いた様な日傘の女将かなその角つのでオレと戦やる気かカブトムシ兜虫睨み合ふてる幹の径なか譲一ちから登弥生省三久子光夫仁香こ信子有料広告