ブックタイトル広報結城 2017年4月号 No.667

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概要

広報結城 2017年4月号 No.667

15 権人のとひ権人のしたわ男女共同参画社会(平成28年度 人権講演会発表作品)                (学校学年は昨年のものです) 男女共同参画啓発誌「たまま?ゆ」Vol.3 を新しく発行しました。 この啓発誌は、「男女共同参画」についてまだよく知らないという方でも分かりやすいように、【問合先】市民活動支援センター 男女共同参画係 54・7008(直通)〈休館日〉月曜日(月曜日が祝日のときは、火曜日)会話文や統計グラフなどを利用しながら、男女共同参画の各分野について解説しています。 今回の内容は、男女共同参画の基礎をはじめ、平成27年に施行された「女性活躍推進法」や働き方改善にもつながる「ワーク・ライフ・バランス」の推進、あらゆる暴力の根絶の中から「デートDV」の防止、災害が起こった場合に配慮が必要となる「男女共同参画の視点による防災」などについて掲載しています。 この冊子は、男女共同参画の講演会やセミナー、市開催のイベント、公共施設などで配布しますので、ぜひご一読ください。また、市民活動支援センターホームページからもご覧いただけます。 言葉の力                                                       結城中学校三年 松永 しおり   いじめといじり。この二つの行為の境界線が、あなたは分かりますか。言葉にしてみれば一文字違うだけですが、いじめといじりでは、想像する行為が変わります。ほとんどの人が、いじめといじりを異なるジャンルとして捉えていると思います。私が思い浮かべるいじめのイメージは、持ち物を隠したり、身体的に傷つけたり、悪口を言って心を傷つけたりすることです。いじりは、相手のコンプレックスを「公認」で言い合うこと。この二つの境界線は、あやふやになっているように感じます。「境界線はここだ!」と、はっきり言えない原因は、おそらくどちらも「ネガティブ、マイナスなイメージの言葉」だからではないでしょうか。 いじめといじり、どんな言葉を相手に投げかけるかを連想してみます。すると、いじめといじりでは、使う言葉がほとんど同じなのです。私は怖くなりました。小さい頃から、学校の道徳の授業で、「人には温かく接しましょう」「優しい言葉をかけ合いましょう」とたくさん言われてきたはずですが、果たして、私は本当に人に温かく接し、優しい言葉をかけることができていたのでしょうか。なぜ、その言葉が人を傷つけると分かっているのに、人はどうして言ってしまうのでしょうか。自分が周りの人達より優位になるため?ここにいるよ!と自分の存在をアピールするため?  もしかすると、人を傷つける言葉という認識が薄れてきているのかもしれません。自分が言われたら、心に嫌な感触を残す言葉をさりげなく使う人がいて、その言葉を聞いている人が笑っています。私も、一緒に笑うことがあります。言った人も、言われた人も、注目されます。これが日常となっているのです。傷つける言葉が笑いの種、「言えば注目される魔法の言葉」になっているのです。普段の自然な会話の中でも、ちくちく言葉は確かにそこに存在しています。 もし、傷つける言葉を、軽い気持ちで、いじるつもりで使ったのに、言われた人が、本当に傷ついてしまったら。捉え方によっては、「自覚のないいじめ」になってしまいます。言われて傷ついた人と、悪意なく、その場を盛り上げるために、傷つける言葉を言った人との間には、溝がだんだんとでき、深まってしまいます。どうすれば、こんなことがなくなるのでしょうか。おそらく、家族に聞いても、先生に聞いても、友達に聞いても、ありきたりな正論が返ってくるだけで、誰も正しい答えを知らない気がします。 小さい頃に言われた、「優しい言葉をかける」ということ。振り返ってみると、私はあまり優しい言葉を使っていない気がします。知らないうちに人を傷つける言葉を使い、気付かないうちに人を傷つけていることがあるかもしれません。でも、それは優しい言葉も同じではないでしょうか。 さりげなくつぶやいた「ありがとう」は、その人の心にしっかりと残ります。 思わず口からこぼれた「すごいね」は、その人の心を優しく包み込みます。 笑顔と共に生まれた「うれしい」は、その人の心を明るく温かくします。 そんな優しい言葉が、少しずつ、使う人が増えていけば、周りの世界が優しく輝いていくと思います。 それでも、いじめといじり、二つの行為の境界線は、はっきりとは分からず、傷つける言葉を使う人は、完全にいなくならないと思います。それほど心に残る言葉なのです。しかし、わざと傷つける訳ではなく言ってしまい、嫌な思いをさせてしまうことだってあります。後になって気付き、自分を責める人もいるでしょう。 私は、私自身の言葉で人が傷つかないように、最近、家族や友達などと話すときには、まずは自分が、明るく優しい言葉を使うようにしています。誰かが優しい言葉を使わなければ、人は優しい言葉を知ることはありません。知らない言葉を操ることはできません。だからまずは、自分の周りを優しい言葉で満たしていきたいです。そうすることで、人を傷つける言葉は少しずつ廃れていき、いじめといじりの境界線がうっすらと見え、いじめが減ると思います。人の心を傷つける言葉。優しく温かく包み込む言葉。それらはどちらも、人の感情を大きく変える力をもつ、魔法の言葉です。私は、人を傷つけることのない「優しい言葉の魔法」を使っていきたいと思います。新しい「たまま?ゆ」を    ご覧ください!◆男女共同参画社会が目指すものは?◆なぜ女性活躍が必要なの?◆ワーク・ライフ・バランスの推進◆デートDVの防止◆男女共同参画の視点による防災      …など全28ページ 主な掲載内容有料広告