ブックタイトル広報 常陸大宮 2017年3月号 No.150
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広報 常陸大宮 2017年3月号 No.150
広報 常陸大宮 2 4 平成29年3月号???????????????????????????????????????????????????????????????????????? ??????????????????????????????茨城大学人文学部准教授 佐々木 啓委員(近現代史部会長)■問い合わせ■ 歴史文化振興室 緯52‐1450まとめていくことは、私たち近現代史部会の必須の課題です。一方、今回市史を編さんするにあたって、もう一つ大事なことがあると思っています。それは、「戦後の市民の歩みを描き出す」ということです。今年は戦後72年にあたりますから、明治以降149年の歴史のうち、実は半分近くを戦後が占めていることになります。市史が完成する頃には、おそらく「近現代史」の半分以上を戦後が占めるということになるでしょう。 こうして分厚いボリュームを持つようになってきた戦後という時代を、しっかりと描いていきたいと思います。戦後史というとやや平坦なイメージを受けるかもしれませんが、GHQによる占領統治を皮切りに、高度経済成長に伴う経済的豊かさの実現、技術の発展と生活の変貌、都市への人口流出とそれに伴う過疎化の問題、などなど、歴史として検討すべきテーマは多数に及びます。戦後もまた、激動の時代だったのです。市民の皆さんのお力添えを得ながら、こうした激動の歴史を後世に伝えるべく、尽力してまいりたいと思います。「激動の時代の常陸大宮を描く」このたび、常陸大宮市史編さん委員会の近現代史部会長を仰せつかりました。どうぞよろしくお願いします。さて、私たちの部会の名称である「近現代史」とは、一体いつからいつまでを言うのでしょうか。これについては学術的にいろいろな議論があるのですが、私たちはさしあたり明治元年(1868年)から現在までを想定しています。仮に2017年を現在と考えるなら、合計149年の歴史ということになります。近現代史というと、まずは明治・大正・昭和(戦前・戦中)といった激動の時代を思い浮かべるかもしれません。本市域でも、文明開化に始まり、日清・日露戦争、大正デモクラシー期を経て、第二次世界大戦に至るまで、人びとを取り巻く環境は大きく変貌しました。目覚ましい発展があった一方で、戦争やそれに伴う社会の混乱など、過酷な出来事もたくさんありました。先日、戦争中の旧八里村の公文書を調べる機会がありましたが、若い男性の多くが兵役召集や徴用によってこの地域を後にしていく様子や、銃後に残された方々が必死になって物資の供出に尽力する様子が、痛切に示されていました(拙稿「アジア・太平洋戦争と常陸大宮」『常陸大宮市文書館報』第2号、2016年)。こうした激動の時代の一つひとつの経験を丁寧に市史に▲国道118号線大宮バイパス開通時のようす(昭和58年12月)▲体操の授業風景(旧八里小、昭和戦前期)