ブックタイトル商工会議所報ひたちなか 2017年3月10日号 No.156
- ページ
- 2/10
このページは 商工会議所報ひたちなか 2017年3月10日号 No.156 の電子ブックに掲載されている2ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 商工会議所報ひたちなか 2017年3月10日号 No.156 の電子ブックに掲載されている2ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
商工会議所報ひたちなか 2017年3月10日号 No.156
「7分間の奇跡」として、短時間で新幹線の清掃を終える姿がメディアで話題となり、かつて3K集団と呼ばれた職場を世界が称賛する「おもてなし集団」へと変革させた立役者、JR東日本テクノハートTESSEIの元専務取締役 矢部輝夫氏(現:(同)おもてなし創造カンパニー代表)を講師に、おもてなしセミナーを開催しました。JR東日本の新幹線の清掃時間は、乗客の乗降時間を除くとたったの7分間。この間にテーブルや床、トイレ清掃、忘れ物の確保、座席の方向転換などの作業を終えなければなりません。約10年前まで苦情が多く、従業員の士気も上がらないなどの問題を抱えていた同社。「きつい」「汚い」「危険」の3K職場で離職率が高く、叱責で現場を押さえつけるばかりの上司に従業員が萎縮するという悪循環に陥っていました。それを立て直したのが、旧国鉄に入社後JR東日本で約40年間運行の安全対策を担当し、テクノハートTESSEIに経営企画部長として就任した矢部氏。清掃は畑違いでしたが、着任すると現場が、「自分たちはダメだ」と思い込んでいることが分かり、意識改革から始めました。制服をレストラン風の明るいデザインに変えたり、従業員が清掃の技量を見せる車両を「新幹線劇場」と呼ぶなど、職場の雰囲気を一新しました。「夏はアロハシャツを制服に」「帽子に花飾りをつけたい」等現場の提案を聞く。そして「ノー」と言わず、仲間の良いところをお互いに報告、また幹部登用にも道を開くことで士気を高めました。一方、遅刻を重ねるとボーナス減額など信賞必罰も徹底し、サービスの質向上につなげました。管理強化だけでなく従業員の働く意欲を高め生産性を改善させた、成功事例を交えた話は、企業経営やリーダーシップのあり方を学ぶ上で参考になるセミナーとなりました。(企業支援課 川﨑)ヘルスメーターに体脂肪計を付けた機器を開発し会社の業績を回復させ、ヘルスメーターの売上げを世界一に導いた、前タニタ代表取締役会長の谷田大輔氏を招き、新春特別講演会を開催。先代から継いだ時点で3期連続赤字だった会社を黒字に転換したコンセプト等について講演をいただきました。氏が社長に就任した当時のタニタでは、トースターとライター、はかりの3種類を作っていました。不採算部門であったトースターとライター部門を切り離し、はかり一本でいくと決めたときには社内からの反発がありましたが、既存の事業を発展的に展開していくことにしました。その際、コンセプトを「体重計」から「体重」に変え、今では「体重をはかることは健康をはかること」との発想から「健康ビジネス」を拡大しています。マスコミ等で取り上げられる「タニタ食堂」も健康に視点をおき、新たな発想から生まれたその一つです。常に、柔軟な発想を持つこと、コンセプトを変えてみること、世の中にないオンリーワンのものをつくることに重点をおいています。そして、既存のビジネスに付加価値を付けることもブランド力構築の第一歩になると思います。人が驚くようなこと、他人がやらないようなことを実践することも必要です。最後は、固定概念にとらわれず柔軟な発想で視点を変え、実践してみる。また、新しいコンセプトを生み出し、変革を実現してください、と締めくくりました。(企業支援課 川﨑)3K職場をおもてなし集団へ!おもてなしセミナー柔軟発想で、目指せオンリーワン!新春特別講演会2/92/27分間の奇跡について語る矢部輝夫氏赤字企業を世界一に導いた経営マインドを語る谷田氏2