ブックタイトル広報しろさと 2017年3月号 No.146

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概要

広報しろさと 2017年3月号 No.146

2017年3月 広報 しろさと 14俳 句短 歌川 柳ふんきゅういぜんぽうこうえんふんえんぷんぎょうかいがんよこあなしきせきしつげんしつがいきりいしぼしぜんさいぶぜんていせんどうほうふん「頓町指定文化財(史跡)とっけはらこふんあへいといこじいばみそさざいえくこお母がゐて父ゐてまん中に蜜柑       飯田 勇一白粥に蕗味噌をのせ母笑顔      鯉渕 寿美恵心中の叫び寡黙に椿散る      今瀬 多代美春の雲形を変へて大鷲に        森 静江春の雪赤青長靴登校子       綿引 英子藤豆の弾く音降る春近し      中野 千賀子節分は時代も移り恵方巻       富田 多蔵いつ見ても花より華の梅大使       車田 綾子冬なのに俺の耳では蝉がなく       飯村 孝一敢闘賞もらってやっと名を知られ        川原 清落椿にも命あり母を待つ      仲田 まちゑ沼田城雪の連山かがやけり       飯村 昭子ストーブを囲む手袋一限目       竹内 幸子中庭の日溜りが好き蕗のたう       瀬谷 博子酉年の桂太鼓の響きかな       岩下 金司山深くなれば佳き水鷦鷯       田口 勝元達筆な清酒のラベル初しぼり       寺門 孝子祈るしか術ない爺婆孫のため唯唯祈る合格祈願       薗部 光子茶の間から仏壇眺め写真見て話しかけてる私の日課       富田 欽子娘とつなぐ携帯電話を枕辺に置いて安らぐ老ら二人は       青栁 京子心から笑みて語りて食事せるこの幸せは友ありてこそ        枝 不美戸を繰れば朝の光は射し込みて父母の遺影に両の手合わす        島 愛子いくばくか「ぼけ」しあかしか物忘れ九十近き老いの身なれば      坪井 きよ子「これじゃもう私足りない」と小二の孫小さき茶碗に別れ告げたり      萩谷 登喜子氷瀑は凍り重なり厚みまし袋田の滝寒気極まる      冨田 佐智子 洋間には飾り置かれし六地蔵それぞれの所作の異なりて愛し       所 美惠子「九十歳・何がめでたい」読みて吾も年経るごとに面倒になり       山形 式妙キリギリスの古き呼び名は「機織り虫」結城紬を想ひ出だせり      杉山 みちこ魅力度は最下位の県なるも好き冬日穏しきこの野辺が好き      渡辺 千紗子冬枯れの陽だまりに咲く水仙の小さき花々凛と群れ合ふ       大森 久子 三世紀半ば過ぎから七世紀末にかけて造られた王や有力者の墓を古墳といいます。古墳は、ほとんどが土を高く盛り上げた墳丘を有し、その形状によって、前方後円墳や円墳等さまざまな種類に分類されます。古墳時代には数多くの古墳が造られ、現在全国では約一六万基が確認されています。 町指定文化財の頓(徳)化原古墳は、県埋蔵文化財センター「いせきぴあ茨城」(旧北方小学校)の裏手に位置しています。墳丘の規模は、全長約三五メートル、高さ約三メートルです。墳丘の南側は大きく削られ、凝灰岩の横穴式石室(埋葬施設)が露出しています。遺骸を納める玄室は、四枚の大きな切石で組まれており、優に大人数人が立ったまま入れるほどです。玄室の前方には墓前祭祀を行うための前庭部が設けられ、玄室と前庭部は羨道と呼ばれる通路で結ばれています。 この埋葬施設の見事な石組みからは、地元産の石材を巧みに加工・構築する技術者が当地に存在していたことを想起させられます。 頓(徳)化原古墳の詳細な調査は未だ行われていませんが、七世紀(古墳時代末期)の方墳とされています。前方後円墳が造られなくなる七世紀代の方墳は特に身分の高い人物の墳墓とされていますので、ここに埋葬された人物像や当時の城里地方の政治的位置を考えると、この古墳の存在には興味深いものがあります。解説文/町文化財保護審議会会長 小山映一問合せ 教育委員会事務局 ?029 -288 -3135指定年月日/昭和四八年一月二〇日所在地/城里町北方 管理・所有者/城里町( 徳)化原古墳」城里町の文化財さんぽ(二二)