ブックタイトル広報しろさと 2016年5月号 No.136

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概要

広報しろさと 2016年5月号 No.136

Dr.健康コラム子どもの運動にかかわる課題城里町国保七会診療所上井雅哉学校での健康診断、体力・運動能力テスト、その他さまざまな情報から見えてくる現代の子どもの現状について、衛藤隆氏(東京大学名誉教授)は右のように特徴を挙げられています。◇子どもの運動能力が2極化親の世代を上回る体格にもかかわらず、運動能力が低下している原因としては、ゲーム等屋内で過ごす時間の増加による運動機会の減少、交通機関の充実による歩く機会の減少、それらに起因して体格に見合った基礎的な運動能力が備わっていないことが考えられます。一方で、過度の運動、すなわち成長期に骨の成長部位に外力が繰り返し加わることでもたらされる四肢・脊柱のスポーツ障害(野球肘など)も問題になっています。◇学校で実施される運動器検診とは?運動器の健康状態の把握や運動器疾患・障害の早期発見を目的として、平成28年度から学校検診の項目に運動器検診が追加されました。この検診では、家庭で記入された「保健調査票」から担任、養護教諭が情報を拾い上げ、学校医がそれらを参考に診察し、専門的診療が必要な児童・生徒をピックアップします。保健調査票には、検査の際重点的に見る項目の例として次のようなものがあります。○脊柱側わん症のチェック・背中を前に直角に曲げ、背骨の弯曲の異常や肩の高さに左右差がないか。―日本の子どもの現状(抜粋)―・体格は大きくなったが頭打ち(注2000年ころ)、他方で早熟傾向にある・体力・運動能力は長期低下傾向にあったが、近年やや歯止めがかかる・身体的には視力、歯・口腔の衛生状態、アレルギー疾患、肥満、やせ等の課題・自然経験が不足、コミュニケーション力不足・情報メディアに早期からさらされている・生活の夜型化による朝食欠食、保健室来室者の増加○股関節疾患、バランス感覚、足首の柔軟性・片方の足を床から離しても、もう片方の足が床から離れたり、ぐらついたりせずに5秒以上立っていられるか。・腕を前に伸ばし、ゆっくりとしゃがみ込むと、かかとが床から離れたり、後ろに倒れたりしないか。検診の結果、整形外科受診を勧める例としては、歩行障害の訴えがある、歩行に異常がある、動作に伴う痛みがある、形態または関節の動く範囲に明らかな左右差がある場合などです。効率性を犠牲にせず、しかも検診の精度を上げるためにはどうしたらよいか、今後も検討を続けていくべきと考えています。運動器の異常、機能不全を早期発見し、健全な発育に近づけていくこと、肥満等の解消に向け努力することは将来のロコモ、メタボの予防につながります。子どものときから、予防していこうという社会の意識が高まっていくことに期待します。お子さんの急な病気で心配な時、看護師にご相談ください。■すべての電話から子ども救急電話相談?029-254-9900■プッシュ回線の固定電話、携帯電話から#8000平休日:午後6時30分~翌朝8時日(日曜・祝日・12月29日~1月3日):午前8時~翌朝8時2016年5月広報しろさと12