ブックタイトル茨城県霞ケ浦環境科学センター年報 第10号2014（平成26年度）

概要

茨城県霞ケ浦環境科学センター年報 第10号2014（平成26年度）

Ⅵ研究報告・調査報告場ポンプの稼働記録とポンプの能力から計算した。水質・・流入水については用水路水口付近で週1回採水した。流出水は排水機場の調整池に自動採水機を設置し，採水を1日1回行い，成分を分析した。降水量・降水量は江戸崎のアメダスデータを利用した。３結果の概要循環区，非循環区の流入・流出負荷量及び差引き負荷量は表1，図4のとおりである。差引き負荷について，プラスは負荷が流出する汚濁型，マイナスは浄化型である。CODとリンは循環かんがいを行うことによって差引き負荷は汚濁型から浄化型となった。循環区と非循環区の差引き負荷の差（図4）を循環かんがいによる負荷削減効果とすると，循環かんがいを実施することでCODは約0.2kg/ha/d，リンは約0.004 kg/ha/dの負荷削減効果が得られた。また，窒素は非循環区，循環区共に浄化型であった。差引き負荷を比較すると循環区の方が，浄化効果が低くなったように見えるが，これは，流入，流出負荷量の循環区と非循環区に差が大きいためである。両区とも浄化型であることから，浄化率（（１－流出負荷量／流入負荷量）×100）を求めたところ，非循環区は43％，循環区は62％となり，循環かんがい区の方が浄化率は高くなった。表１循環区，非循環区の流入・流出及び差引き負荷量CODＴ－ＮＴ－Ｐ（kg/ha/d）非循環循環非循環循環非循環循環流入負荷量0.68 0.28 0.21 0.074 0.009 0.004流出負荷量0.77 0.17 0.12 0.028 0.012 0.003差引き負荷量0.09 -0.11 -0.090 -0.047 0.003 -0.001浄化率0.43 0.62kg/ha/d:負荷削減0.15非循環循環0.005非循環循環0.100.0040.050.0030.0020.000.001-0.050.000-0.10-0.001-0.15COD-0.002リン図4差引き負荷の比較茨城県霞ケ浦環境科学センター年報，No.10 201477