ブックタイトル茨城県霞ケ浦環境科学センター年報 第10号2014(平成26年度)
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茨城県霞ケ浦環境科学センター年報 第10号2014(平成26年度)
Ⅵ研究報告・調査報告3畑地の土壌分析結果土壌はボーリングマシンによって深さ10 m土壌土壌間隙水を堀り,土性の変化に応じて層別に採取した。TN DTN NO 3 -N NO 2 -N NH 4 -N0 m土質は,表層から0.8 mが耕作土,0.8~2.7 mがローム,2.7~4.8 mが凝灰質粘土,それ以深が細砂であった。土壌及び土壌間隙水の窒素濃度の測定結果を図3に示す。土壌の窒素含有量は表層で高く,1.3 mg/g-dryであった。土壌間隙水の溶存態窒素(DTN)はNO 3 -Nが大半を占めており,NO 3 -N(mg/g-dry)(mg/L)(mg/L)(mg/L)(mg/L)5 m10m濃度は全深度において8 mg/L以上であった。特図3畑地土壌の窒素分布に表層に近いほど高く,深度0~0.8 mの土壌は74 mg/L,深度0.8~2.4 mの土壌は61 mg/Lであった。また,NO 2 -NやNH 4 -Nの濃度は,表層よりも地下水路付近の7 m以深で高かった。4河川水及び地下水の水質調査結果支流の窒素濃度を図4に示す。なお,鉾田川流域は農業が盛んであるため,かんがい期(4月から9月,図4(a))と非かんがい期(10月から3月,図4(b))に分けて示した。かんがい期,非かんがい期どちらの時期においても,すべての支流で全窒素濃度は5 mg/Lを超えた。この中で一番高かった支流はh6で,年平均で13.7 mg/Lであった。また,いずれの支流も全窒素濃度の大半をNO 3 -Nが占めていた。かんがい期と非かんがい期を比べると,全支流で非かんがい期のほうが濃度は高かった。なお,h6については,ほかの支流と比べてNO 2 -NやNH 4 -Nの濃度が高く,ほかの支流とは異なる窒素負荷源が存在する可能性がある。N (mg/L)201510その他NNH4-NNO2-NNO3-N(a)N (mg/L)201510その他NNH4-NNO2-NNO3-N(b)5500h1 h2 h3 h4 h5 h6h1 h2 h3 h4 h5 h6図4鉾田川支流の窒素濃度((a)4-9月平均,(b)10-3月平均)図5にTN負荷量を示す。負荷量が一番高かった支流はH6で,年平均で4.4 g/sであった。また,全支流において,かんがい期(4-9月)より非かんがい期(10-3月)のほうが高かった。次に,地下水の窒素濃度の年平均値を図6に示す。地点によって濃度が大きく異なった。一番濃度が高かった井戸はI1で,22.4 mg/Lであった。I1は周辺に畑地が広がっており,また地下水位も浅いことから,施肥により投入された窒素の影響を受けやすいと考えられる。一方,濃度が低かった井戸は住宅集落の中に立地しているI3であった。茨城県霞ケ浦環境科学センター年報,No.10 201467