ブックタイトル茨城県霞ケ浦環境科学センター年報 第10号2014(平成26年度)
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茨城県霞ケ浦環境科学センター年報 第10号2014(平成26年度)
Ⅵ研究報告・調査報告1-19霞ヶ浦における水質変動の要因に関する研究(H25~H26)1目的霞ヶ浦の水質を再現できるシミュレーションシステムを構築し,霞ヶ浦全域における将来の水質予測,さらに霞ヶ浦の水質が改善されない原因を解明し,効果的な対策を検討する。2事業内容(1)西浦の水質予測モデルの構築(2)西浦の水質予測モデルによる対策効果の検証(3)霞ヶ浦全域の水質予測モデルの構築及び再現性の検証3得られた成果(1)西浦における水質予測モデルの構築構築した水質予測モデルは,北浦の水質予測モデル同様に,河川や気象,湖内データを用いて湖流や水位,水温等を計算する「湖流サブモデル」と,湖水の栄養塩濃度等を計算する「生態系サブモデル」から構成される(図1)。このモデルの特徴は,従来の霞ヶ浦の水質予測モデルでは検討していなかった,底泥の酸化還元電位に対応した底泥からのりんの溶出を考慮している点である。湖水の水平方向の計算メッシュサイズは,北浦では150 m四方だが,西浦では450 m四方とし,鉛直方向のサイズは0.5 mとした。湖流サブモデルでは,連続の式や運動方程式等の流体力学の基礎方程式を基本とし,流体の粘性や熱収支を考慮し,湖流や水位,水温を計算している。生態系サブモデルでは,動植物プランクトンの増殖や分解,魚類の漁獲,底泥からの溶出を考慮して栄養塩濃度を計算している。一方,底泥からの溶出では,有機物の分解・無機化の仮定で硝酸,鉄還元等の酸化還元電位の低下に伴う段階的な酸化分解過程を考慮している。<入力><河川>・河川流量・河川水温・河川負荷量<気象>・降水量・気温・風向、風速<湖内>・水位・水質<水質予測モデル><湖流サブモデル>○湖流、水温、水位等を計算湖流水温分布<生態系サブモデル>○湖水:COD(※TOCからの換算)、TN、TP植物プランクトン○底泥:リンの溶出<出力><湖流>・湖流・水温分布・水位<生態系>・各水質・植物プラ・リンの溶出図1西浦の水質予測モデルの概要126茨城県霞ケ浦環境科学センター年報,No.10 2014