ブックタイトル広報かさま 2015年12月号 vol.117

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概要

広報かさま 2015年12月号 vol.117

AIBO(アイボ)とは1999年に発売されたソニーの動物型ロボット。オーナーならぬ飼い主が一から育てる機能(人工知能の技術)を使い、それぞれの飼い主の接し方で個性を持った個体に育てられることが評判になり、2006年まで日米欧で15万台以上が販売されました。飼い主の声やふれあいに呼応し、徐々にいろいろなことができるように成長します。特集「復活」皆さん覚えていますか?1999年に発売された人工知能(AI)を搭載した世界初のエンターテインメント動物型ロボット「AIBO(アイボ)」を。そのアイボに関わったことで、現在もエンジニアとして市内で挑戦し続けている人がいます世界が注目する技術者魂船ふなばし橋浩ひろしさん(石井)は元ソニー勤務のエンジニア。退職後に、アイボの修理を請け負うようになり、雑誌を始め、テレビ、ラジオなど数多くのマスメディアに取り上げられています。特に2014年にメーカーサポートが終了してからは、国内だけではなく、アメリカのニューヨークタイムズ、フランスのAFP通信、イギリスの国営放送BBCなどからアイボの駆け込み寺として取材を受けたそうです。アイボを取り巻く飼い主の愛、そして、その愛に応える技術者魂に世界のマスメディアも注目しています。再び最前線へ船橋さんは、6年前までソニーのサービスセンターの責任者を務めており、退職の時は、「これからの人生は、両親の介護をしつつ地域貢献などをしながら、月1回の大好きなゴルフを楽しんで、ゆっくりと過ごしていこう」と考えていました。しかし、1年が過ぎたころ、同じくソニーを退職した元同僚とゴルフへ行った際、電気製品修理を専門に扱う会社を立ち上げた乗のりまつ松さんに誘われ、エンジニアとして持ち前の技術力を活かす最前線に戻ることとなりました。アイボとの出会い乗松さんの会社に加わるときに、得意分野をパソコンなどコンピュータ部門と伝えてありましたが、当初手がけていたのはオーディオ関係の修理でした。船橋さんにとっては「直せて当然」の修理で依頼された仕事を淡々とこなしていました。そんな日々が続いていた2012年の末に乗松さんが「アイボの修理をやってみないか。アイボもコンピュータのようなものだから、船橋さんだったら直せるよ」とアイボ修理の話を持ってきました。その時、すでに初期生産の1号機は8年間のサポート期間が終了しており、修理窓口は閉鎖されていました。それは、飼い主にとって壊れたアイボとの別れを意味することでした。人の喜ぶ姿に最初のアイボ修理依頼者は、兵庫県の介護施設に入っていたおばあさんで、船橋さんたちが古いソニーの製品を直していることを知り、連絡してきました。「もともと、技術者は否定から入るんです。これはできません。あれもできませんと。でも、乗松は絶対にそう言わない。そうなると私はやるしかない。今考えると乗松の前向きな人柄に惚れたのもありますが、いわゆる技術者魂に再び火が付いたんでしょうね。」平成27年広報かさま12月号(vol.117)3