ブックタイトル広報 常陸大宮 2015年11月号 No.134

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概要

広報 常陸大宮 2015年11月号 No.134

健康通信常陸大宮済生会病院小児科黒岩祐梨先生RSウイルス感染症いわゆる“風邪”のほとんどはウイルス感染症であり、RSウイルス(respiratorysyncytialvirus)も、それら原因ウイルスの1つです。RSウイルス感染症は1年をとおしてみられますが、日本では秋から冬にピークを迎え、春まで流行が続きます。1歳までに50~70%の乳児が、3歳までにほとんどの幼児がRSウイルス感染症にかかります。RSウイルスは生涯感染を繰り返しますが、2回目以降の感染では、症状が軽くなる傾向があります。RSウイルス感染症は発熱、咳、鼻汁、喘鳴などを症状とし、発症して4~7日目に症状のピークを迎えます。比較的年齢が高い子供や大人がかかっても、鼻汁、咳、痰など一般的な風邪症状で治まりますが、新生児や乳児では細気管支炎や肺炎を引き起こします。RSウイルスは、細い気管支に炎症を起こし鼻汁や痰を増加させるため、月齢の小さい乳児では、容易に空気の通り道がふさがって呼吸が苦しくなりやすく、時に呼吸不全などの重篤な状態を起こすことがあります。早産児や心臓病などの基礎疾患がある乳児も、重症化しやすいので注意が必要です。また、家庭内に喫煙者がいる場合も重症化しやすいと報告されています。この感染症の診断には、臨床症状や周囲の流行が根拠となり、鼻汁のRSウイルス抗原検査も利用されます。治療は、症状をやわらげる対症療法を中心とし、鼻汁の吸引、酸素投与、呼吸管理などを行います。また感染の予防としては、RSウイルスに対する抗体製剤の注射がありますが、早産児や先天性心疾患、免疫不全がある子どもなどに適応は限られます。RSウイルスは、鼻汁や唾液を通じてヒトからヒトへ感染するため、看病する家族もマスクの着用やうがい手洗いを心がけます。先に述べたように、月齢の小さい乳児ほど重症化しやすく症状の進行も急速です。ぐったりしている、哺乳量の減少、顔色が悪い、苦しそうな呼吸などがみられる場合は、早めに医療機関を受診してください。因鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯鰯姻広報常陸大宮16平成27年11月号