ブックタイトル広報いたこ 2015年11月号 No.176

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概要

広報いたこ 2015年11月号 No.176

5広報いたこ201511月号Vol.176文化この古文書は、水戸藩が藩内の二人の祠官(神職)に与えた身許証明書(旅行許可証を兼ねた)で、いわゆる通行手形です。この手形は、江戸幕府が当時大名の反乱を防ぐ目的で最も重要視していた箱根の関所宛に出されたものです。この手形を持参していれば他の街道筋も自由に通行できました。(当時関所は全国に五十余ヶ所存在)現代風に言えばパスポートというところでしょうか。身分により発行するところや形式・内容等は異なっていましたが、一般庶民は菩提寺や庄屋などから出して貰った例が多かった様です。なお、この手形を携えた二人の神職は京にのぼり神祇官より正徳元年七月四日付けの神道裁許状(※)を貰って居ります。江戸時代を通して領国を離れての旅には通行手形は欠かせないものでしたが、幕末、慶応三年には廃止になりました。(※)定められた装束で神事を行うことを許可するいわゆる許可証覚水戸殿領内常州上戸村国神大明神(注1)之祠官茂木左近島崎村三札大明神(注2)之祠官同名武太夫今度上京仕候間御関所無相違御通シ可被下候以上正徳元年(注3)卯六月十五日水戸殿内馬場市郎衛門花押(注4)箱御根関所御番衆(注5)中(茂木家所蔵)注1釈常州上戸村国神大明神(現潮来市上戸の国神神社)2島崎村三札大明神(現潮来市島須の御札神社)3正徳元年(西暦一七一一年)4花押(署名の下に書く判書き判とも言う)5番衆(要衛の守備などを行った者の総称)潮来市文化財保護審議会委明員間信夫江戸時代の旅潮来市の誇れる文化シリーズ第100回まちづくり・潮来の自然と歴史を知るまちづくり・潮来の自然と歴史を知る今年の夏も水圏センターは実習で大忙しです。この間、全国各地から集まってきた大学生、時には高校生が北浦の水や生物、周辺の地層にふれて、北浦について勉強していきます。そんな中、市内の大生原小学校の生徒2名が水圏センターでコツコツと実験をしていました。テーマは「北浦の水をきれいする力が一番強い生物はどれか?」。北浦の水を入れた水槽に、水をきれいにする力があると言われる二枚貝や水草、魚、納豆菌を入れて一晩飼育したあと、水の濁り具合を比較します。その結果、二枚貝の水槽の水が一番きれいになったように見えました(写真の上が実験開始時、下が終了時の水槽の様子)。生徒たちはこの結果をまとめて科学研究作品展に出展し、なんと金賞を受賞しました。我々研究者でも実験結果をまとめて発表するのは苦労します。実験結果をしっかりと分析し、わかりやすいポスターにまとめて発表した生徒たちの力に驚くとともに、子供ならではの科学への純粋なまなざしが少し羨ましくも感じました。茨城大学広域水圏環境科学教育研究センター苅部甚一自然北浦の水をきれいにする力が一番強い生物はどれか?潮来市の誇れる自然シリーズ第6回