ブックタイトル広報かさま 2015年6月号 vol.111

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概要

広報かさま 2015年6月号 vol.111

ジェネリック薬とは、先発薬の特許切れ後(販売開始約10年後)に製造・販売される医療用医薬品のことです。欧米では後発薬を商品名ではなく一般名(ジェネリックネーム)で呼ぶため、そう総称されています。開発に費用や時間がかからず、低価格で販売することが可能であり、超高齢社会を迎え医療費が急増している現在、普及が急務とされています。物質特許が切れたため、先発薬と同じ有効成分を使用できますが、製法特許や製剤特許がまだあるため、同一の製法・添加剤では製造できません。このため服用後薬物血中濃度は同一にはならず、80?125%の範囲であれば同等とみなされます。新たな添加剤を服用することにより、アレルギー発生がありえるほか、零細な製薬会社が製造することも多く、品質や安定供給が不安視されることもあります当。院は公立病院でもあり、国や市の方針に従い院内採用薬のジェネリック化を進めています。採用時には、価格以外に品質管理や安定供給の面を重視します。添加剤変更による苦味で採用の取消しをした薬はあるものの、現在のところ副作用もなく心配しすぎなのかもしれません。急速に普及しているものの、ジェネリック薬は発展途上と考えます。ジェネリックメーカーは合併や工場買収などで、生産体制を整えています。先発薬メーカーもジェネリック薬の子会社を作ったり、同一製法・製剤のジェネリック薬を独占的に製造したりしています。国民皆保険の日本では患者負担は1?3割なので先発薬も許容できるかもしれませんが、それ以上の負担が健康保険料や税金にかかることも意識してください。心配なら一剤ずつ変更すればよいし、どのようなメーカーのジェネリック薬なのか薬剤師さんに聞いてみるのもよいでしょう。みんなでジェネリック薬を育てることが、持続可能な医療には必要なのです。みんなで育てるジェネリック薬?不安もあるが、持続可能な医療には不可欠?笠間市立病院石いしつか塚恒つね夫お市立病院の医療コラム45笠間の歴史探訪24旧石器時代は、現在の日本列島の姿がほぼ形成される以前の寒冷期と温暖期がくりかえされた時代で、今から約一万年前です。この時代の遺跡が、笠間市上加賀田の小組遺跡です。涸沼川右岸の緩傾斜面に八か所並ぶように石器集中地点が検出されました。茨城県教育財団調査課によって、北関東自動車道建設に伴い平成十四年度と十六年度の二度、調査されました。出土した石器の総数は二一五五点と、県内屈指の出土量でした。しかも主たる石材が水晶でした。それまで発見されていたこの時代の石器が、黒曜石、頁けつがん岩、メノウ、チャート、安山岩などであったことをみると、全国的に珍しいことから、文化庁の「発掘された日本列島―二〇〇七―新発見考古速報展―」で、平成十九年から二十年に亘り、全国各地で紹介されました。特に、石器製作に不向きな水晶が、なぜ素材に選ばれたのかということが注目されました。この遺跡から出土する水晶をみると、角が取れて丸いことから、遺跡近くの河原から拾い集めていたと考えられます。しかし、確かな水晶出土地は今のところ不明です。このように素材として入手しやすかったこと以外に、水晶の透明感のある輝きに笠間の旧石器人が興味を持ったことを考えると、貴重な遺跡だといえましょう。(市史研究員能のうじま島清きよみつ光)旧石器時代の遺跡?小こぐ組み遺跡?小組遺跡の水晶石器小組遺跡の位置図平成27年広報かさま6月号(vol.111)13