ブックタイトル広報 稲敷 2015年6月号 No.123

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概要

広報 稲敷 2015年6月号 No.123

arts and literature稲敷文芸俳句短歌27広報稲敷平成27年6月号時ならぬ雪積む花となりにけり小林寿恵王(田宿)そこだけが暮れずに残るいたちぐさ増田みきお(羽賀)蝶生れ山畑に影配りゆく矢口由里子(西町)散りざまも決意のごとく落花かな酒井重雄(小羽賀)いっせいに柳の芽吹く船溜り青木啓泰(本宿)一門の花人となり興禅寺山口須美子(上君山)今年また桜吹雪の中に佇つ幸田不死男(荒宿)春耕の妻に請われて鍬を買ひ石井忠(橋向)新調の制服眩し桜吹く宮本芳子(切通)一台は落花まみれの駐車場岡村敏子(新山)はるかまで堤を覆う花朧福本きみえ(新山)満開の桜の中の美術館根本京子(高田)手をあげて池の向うの花の人山田とみ代(月出里)伊勢参宮玉砂利響く道長し細川えつ子(荒宿)幼な日の駄菓子屋の味心太堀内さわ子(境島)スーパーで肩叩かれし花の友根本静江(阿波)畦塗りも平成の今トラクター小貫和子(浮島)市を挙げて人々招くチューリップ高柳幸子(古渡)菜の花やうれしさいっぱいランドセル坂本きよ子(下馬渡)傘に落つ音の静かに菜種梅雨埜口信子(阿波)早場米地帯と呼ばれ植え急ぐ飯嶋伊津子(阿波)何もかも忘れて楽し蕨採り根本ナカ(神宮寺)つばめ来て軒下賑わう昨日今日高須湖城(浮島)咲き満ちてミモザの花房重く垂れ春雨煙る狭庭明るし雨宮美世志(高田)雲切れて湖底の様な碧空を群鳥幾たびも旋回し行く坂本緑(鳩崎)撒く餌えさにいつも一羽で来る野鳥独り身の愚痴ときにきかせる根本冨貴子(田宿)高価なる補聴器定着したるゆえ生への執着また増してくる根本正直(門前)さむ空にゴーエン美浦に通院す大きな風呂に心やすらぐ松本静子(西町)義貫きし南朝秘話の名主祀る十三塚は花に包まれ山口須美子(上君山)春来たり夏日のあとに寒戻り冬物コートを脱いだり着たり山本彰治(高田)異国語の飛び交う中で共に見るさくらはさくら上野のさくら財部睦美(光葉)軽鴨の水み尾を引く先に筑波峰は霞の中に見えつ隠れつ矢崎健一(古渡)名の知らぬままに育てし紫の小花清しく今年も咲けり篠田すい(下太田)この時期は三寒四温の変化あり四季の移ろい趣ありて椎木道代(柴崎)少し高き流し台にて靴洗う小一の孫に踏み台備ふ宮渕敏江(下太田)さあついに田んぼデビューの時がきた丈夫に育てと水かける朝岡野千恵子(伊佐津)裏山のさみどり中さわさわとひと本藤のむらさき垂るる川村とみ(堀川)花びらを手にとりて編む首飾り子供のころをなつかしむわれ大竹恵美子(寺地)エンジン無し青空に浮くパラシュート我も飛びたい空の果てまで吉田テル(伊佐津)人も来ず鳥も来鳴かず庭の辺に散り敷くつばき入り日にかがよう諸岡静江(伊佐部)消えそうな記憶の渦に一枚のセピア色の母畑を耕す諸岡ふじ枝(結佐)重ね着を脱ぎすて草抜く老い吾に園の桜が風に舞い散る板橋道子(福田)のうのうと積木あそびに興じ来て見る見る高くいよいよ危うし坂本弥太郎(幸田)年ごとに入退院をくり返し先見えぬまま今日を生きぬく柴崎文子(町田)ゆく春の名残り惜しむややぶ椿六地蔵立つ野の道に咲く小泉實(福田)赤身濃く厚き切り身が食そそる鰹のタタキよさこい高知吉田多嘉子(伊佐部)青あお蛙がえるあじさいの葉にしがみつき又また明あ日す雨かと初しょ夏かの夕暮れ酒井君江(時崎)