ブックタイトル広報 稲敷 2015年5月号 No.122
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広報 稲敷 2015年5月号 No.122
arts and literature稲敷文芸俳句短歌35広報稲敷平成27年5月号芽柳を風が梳すきゆく沼堤小林寿恵王(田宿)句心に遊ぶ野山や立子の忌宮本公夫(月出里)冴返る子に言ことだま霊と云ひしもの篠田邑草(新山)山河まだ色なき黙や二月尽矢口由里子(西町)梅咲いて人の住まない書院かな青木啓泰(本宿)颯爽と歩めば春風まとひけり宮本芳子(切通)菜の花や外房総の海青し幸田不死男(荒宿)一枝に幾千の芽の雪柳代静(犬塚)春寒し祭頭祭者合羽着て石井忠(橋向)初音聞く今日は震災四年の日山口須美子(上君山)白梅の白さが過疎をかがやかし酒井重雄(小羽賀)合格の安堵に深く眠る子よ根本京子(高田)朝寝して雨戸の音を恥じにけり福本きみえ(新山)義経の謂れの小島春の潮細川悦子(荒宿)お花畑立てば千倉の海青し山田とみ代(月出里)草薙を手にして佇つや梅日和松田和美(下馬渡)梅古木咲いて眩しく庭香る野口梅子(神宮寺)森の中桜一際映えにけり堀内さわ子(境島)父母も逝き昭和も遠く古希の春富元禮子(古渡)頑なな老いの心に葉芽花芽山崎幸子(浮島)遊ぶ友学ぶ友いて梅日和根本ナカ(神宮寺)老いたれど一花一花にある力大久保晴代(古渡)蝌か蚪と動く池底に日の届きおり矢崎健一(古渡)御堂よりこぼる読経や花の昼鴻野のぶ尾(堀之内)二十年稲敷に住み念願の大ひしくいを間近に観たり雨宮美世志(高田)玉石を敷きたる様なうろこ雲にすがやかな満月・今宵小正月坂本緑(鳩崎)若き日の愛読の本手に取りて読めば懐かし色あせて今財部睦美(光葉)さながらに会える気がして弾みつき百余の賀状また繰り見るも根本冨貴子(田宿)太陽光膝ほっかほかありがたし日課のウォーク土手まで延ばす根本正直(門前)月月の歌会は楽し師や友と思いのままの楽しき集い松本静子(西町)ひょっこりと息帰り来る予感してシチューを煮込む日曜の午後山口須美子(上君山)梅咲きて桜の便りも届けられ何とはなしに春の喜び山本彰治(高田)話しつつ歩く川辺の夕映えて遠くくっきり富士の冠雪矢崎健一(古渡)生涯を農にはげみし弟の後姿に思い出深む篠田すい(下太田)浮島の蓮根栽培日本一今にして知るシャキシャキと食はむ椎木道代(柴崎)日は延びて五時のチャイムを聞きながら日輪の位置確かめ眺む宮渕敏江(下太田)満開の桜をこっそり見下して真上に白き十日の昼月川村とみ(堀川)草の芽は春待つ庭に芽生えたり風柔らかく時を過ぎゆく吉田テル(伊佐津)青空に両手を突き上げ思いきり背伸びする朝平和なればこそ岡野千惠子(伊佐津)膝痛も心電図からも「加齢です」もやもやだけが残る夕暮れ諸岡ふじ枝(結佐)枯れ野より風が運びて来し絮か朝の網戸にかかりて白し小泉實(福田)全身打撲の大怪我も癒え退院の姉はホームに数独はげむ板橋道子(福田)風の寄せし木の葉掃へば箒目ののこる庭前小雀あそぶ諸岡静江(伊佐部)寒き夜のねむり薬のきく頃に百合の香豊かに部屋にただよう柴崎文子(町田)田舎者のわが姿写すウィンドー都会の空もともに写せり根本邦子(押砂)甘塩の味噌だれに食む五平餅ふと母が顕たつ馬まごめ籠の宿しゅくに吉田多嘉子(伊佐部)