ブックタイトル広報 稲敷 2015年4月号 No.121

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概要

広報 稲敷 2015年4月号 No.121

arts and literature稲敷文芸俳句短歌31広報稲敷平成27年4月号池の窪に頬寄せ合ふて蕗の薹小林寿恵王(田宿)語り部の佳境に入る春炬燵増田みきお(羽賀)川宿の句会帰りや犬ふぐり篠田邑草(新山)仏前にお汁粉一膳小正月矢口由里子(西町)然るべき所占たり蕗の薹代静(犬塚)家中の窓を開けたき四温かな山口須美子(上君山)成人式広報写真の孫探す幸田不死男(荒宿)菜の花や下校告知の拡声器石井忠(橋向)紅梅のひしめく莟日を集め宮本芳子(切通)春浅し夕日に帰る同窓生岡村敏子(新山)老梅やまだたよられる職のあり福本きみえ(新山)梅見坂転ぶ用意に杖つきて酒井重雄(小羽賀)初雪につもる気配のありにけり宮本公夫(月出里)一針が町を興せしつるし雛細川悦子(荒宿)春のばら小さく活けて見舞けり山田とみ代(月出里)初めての杖忘れ来し梅日和根本静江(阿波)凍て土に躓く齢となりにけり小貫和子(浮島)蕗の薹見つけポッケに二つほど高柳ゆき子(古渡)老夫婦バレンタインのチョコを手に坂本きよ子(下馬渡)病床の夫に杖置く春隣埜口信子(阿波)母と娘と孫三様の雛飾る飯嶋伊津子(阿波)体操の手足よく伸びあたたかし根本ナカ(神宮寺)卒寿我れ花鳥諷詠今は梅高須湖城(浮島)陽だまりに背中丸めて老い猫と無心になれる和なごみのひととき雨宮美世志(高田)いついつと月毎に会ふ歌愛ずる優しき人らに出会ふしあはせ坂本緑(鳩崎)カレンダーめくりて二月春そこに待ちたる心老いてなほ増す財部睦美(光葉)戦いくさご後の物資乏しい世を生きて吝しわいと見らるる老いの日さびし根本冨貴子(田宿)我が生き方にあやかりたしと添そえがき書の賀状二、三を手にして嬉し根本正直(門前)寒さにも負けず伸び立つ庭先に水仙の葉の青青として野沢とよ(羽賀)古里の家はなつかし初春の庭にたたずみ亡き母想う松本静子(西町)平凡に生きて四十四回の夫婦の記念日今日は節分山口須美子(上君山)越冬のために北から稲敷にオオヒシクイはまもなく北へ山本彰治(高田)話しつつ歩く川辺の夕映えて遠くくっきり富士の冠雪矢崎健一(古渡)庭隅に今をさかりと咲き盛る日本水仙ほのか匂へり篠田すい(下太田)久方に太陽出でてすっきりと空を見上げて深呼吸をする椎木道代(柴崎)通院も人生の一部楽しんで行こうと語るこの頃は宮渕敏江(下太田)会場のすみずみまでに子らの声ひゞき渡りし送る集いよ岡野千惠子(伊佐津)人影もまばらになりて公園の風にゆれいる寂しきブランコ吉田テル(伊佐津)「深海に武藏の発見」胸をつく乗員の兄の最期は知らず川村とみ(堀川)北国は大雪といふ便り乗せ風が冬木の枝をゆさぶる板橋道子(福田)手を伸ばせば届きそうなる白い雲「もうすぐ春だね」言う人もなく根本邦子(押砂)離乳食ひと匙食べるその都度に手を振り声上げひとりはしゃぐも坂本弥太郎(幸田)凍て付く道犬の散歩もそこそこに帰りたい我を犬はわからず諸岡ふじ枝(結佐)初日光かげたなびく雲間透き出でて霜おく田面に満ちてかがやく諸岡静江(伊佐部)素直には謝りがたきわが性さがの今日いち日を暗くしている小泉實(福田)ヘルパーの呉れたるみかんの厚き皮むけばその香の部屋を満たせり柴崎文子(町田)