ブックタイトル広報いしおか 2015年4月1日号 No.228
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広報いしおか 2015年4月1日号 No.228
最終回筑波山地域をジオパークに!筑波山を中心とする筑波山塊を取り巻く6市は、日本ジオパークへの登録を目指して活動しています。郷土の名峰筑波山。古くから信仰の対象とされ、風土記や万葉集からも人々に愛される山であることが伝わります。山頂は堅けんろう牢なはんれい岩で、「日本百名山」の中でもここだけです。はんれい岩の岩がんかい塊が割れたり崩れたりして、弁慶七戻りやガマ石などの奇岩をつくっています。北側の加波山周辺から笠間にかけては花かこ崗う岩が広く見られます。筑波山と共に修験者の修行の中心となった場所です。ここでも花崗岩の岩塊が奇岩を作っています。真壁周辺(桜川市)や稲田周辺(笠間市)は石材産地として栄え、石材の加工は中世に始まります。稲田駅に隣接して「石の百年館」が移築開館しました。石と共にあった暮らしや地域の近代化への貢献を知ることができます。笠間城は岩山を利用して築かれ、花崗岩の風化の様子もよく分かります。花崗岩は風化物(マサ)が崩れやすく、山麓に緩やかな斜面を作ります。真壁城は緩斜面をうまく利用して築城されています。花崗岩の風化物から粘土が堆積し、笠間焼のような工芸も生まれました。筑波山塊の東側の山地は一億年前の地層に起源を持つ変成岩が作っています。愛宕山(笠間市)や龍神山は信仰の対象となり、また古墳の石室に広く使われた石はこの辺りのものです。山から湖まで続く広い台地は山地が供給した大量の土砂が作った地形で、関東平野に特徴的です。歩崎(かすみがうら市)の地層や上高津貝塚(土浦市)からここ10万年間の海水準変動を知ることができ、筑波山頂などに残されるブナ林とともに気候変動を考えることができます。石岡市内も盛りだくさんです。八郷盆地では地形を生かした農林業が盛んです。天然記念物の球状花崗岩や岩層の傾斜が作った鳴滝、縄文の入江と歴史を残す高浜、地形と資源を活かした瓦塚と国こく衙が施設群など、まだまだ他にも宝があります。地域の大地の宝を後世に伝えるために、どうぞ皆さん、筑波山地域の日本ジオパーク登録を応援してください。(終)筑波山地域ジオパーク・サポーターズクラブ会員募集中ジオツアーなどの活動に参加して、筑波山周辺の地質や歴史文化などの地域資源をジオパークの視点で見つめ直してみませんか?筑波山地域ジオパーク推進協議会ではサポーターズクラブの会員を募集しています。今まで知らなかった地域の魅力を再発見しましょう。■サポーターズクラブに入るとジオパークの活動やイベントのご案内をお届けします。活動に参加するのは大変だけど、ジオパークには興味があるという人も歓迎です。ジオパークに少しでも興味のある人は、気軽にご登録ください。詳しくはこちらから。筑波山地域ジオパーク推進協議会ウェブサイトhttp://tsukuba-geopark.jp/筑波山地域を日本ジオパークに!?いしおか大地の物語?8矢野徳也(自然公園指導員)自然環境の調査や、学校などでの環境教育を精力的に活動している。▲筑波山頂から霞ヶ浦を望む標高877mからの眺め。筑波山頂は地下深くでマグマが固まった岩石が作る。▲霞ヶ浦から筑波山を望む山と台地と湖と、筑波山地域を標高0mから眺める。17広報いしおか4月1日号№228HP