ブックタイトル茨城県近代美術館/美術館だより No.100
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茨城県近代美術館/美術館だより No.100
事業レポート茨城県天心記念五浦美術館美術館利用プログラム日本画トランクを使って茨城県つくば美術館ワークショップ「ランタンアートにチャレンジ!」当館には、日本画の複製画掛け軸や絵巻をはじめ、日本画の制作体験ができる画材や道具をセットにした「日本画トランク(全6種類)」があります。貸し出しの他に、学校や生涯学習関係団体が来館した際には、目的に合わせてそれらを活用した様々な日本画体験を行っています。中でも人気があるのは、「鳥獣人物戯画」絵巻トランクを使っての鑑賞や模写です。国宝の「鳥獣人物戯画」は、12~13世紀に描かれた京都市・高山寺が所有する紙本墨画の絵巻物で、特にウサギやカエルなどの動物を擬人化して描いた甲巻は有名です。利用者はグループごとに分かれ、一人一人が分割された場面を水墨で模写したり、登場する動物の台詞を想像して付箋をつけたりして、最後に全体をつなげて鑑賞しています。ところで、例年は学校の児童生徒の利用が多い中、今年は日本の文化を学ぼうとする留学生やホームステイ中の学生の日本画体験希望が目立って増えています。今年度は、アメリカやオーストラリア、ブルネイ(東南アジア)などから大勢の学生の参加があり、留学生たちは場面が次々に展開する絵巻の面白さや、和紙の上に筆を使って墨で表現するはじめての体験に満足の表情が見られました。水墨による模写つくば市では、例年12月中旬、恒例行事である光のページェント「ランタンアート」(つくばセンター地区活性化協議会主催)が開催されます。センター地区を中心に、何千というローソクが灯され、多くの来場者でにぎわいます。つくば美術館では、地域との連携を進める上からも、今年度は、この「ランタンアート2 0 1 4」の開催にちなみ、11月22日(土)、小中学生を対象としたワークショップを実施しました。筑波大学芸術学系助教の小野裕子氏に講師をお願いし、ステンシルの技法を用いてランタンを制作し、完成作品を屋外に展示しようという取り組みです。当日は、申込抽選による24名の児童生徒が参加し、4名の筑波大生もボランティアとして参加してくれました。絵柄を切り抜いた型紙を用い、筆とスポンジでパッティングしながら絵付けし、ローソクを立てられるようにしたペットボトルに貼り付け完成です。消灯した講座室の中で、全員のランタンに火が灯されると、ほんのりと柔らかに照らしだすローソクの美しい光景に、参加者全員から大きな拍手と感動の声が上がりました。最後に、講師の先生やお手伝いをしていただいた筑波大生から、一人一人、取り組みについてのコメントをいただき終了です。同伴していただいた保護者の方たちからも、「とても楽しいワークショップでした。」というコメントをいただくことができ、来年度も継続して開催できればと考えています。完成した作品は、12月13、14日に開催された「ランタンアート2014」に筑波大生の作品や美術館職員の作品とともに屋外展示場に展示され、多くの人の目を楽しませてくれました。ブルネイからの留学生取り組みの様子完成したランタン作品6