ブックタイトル広報 常陸大宮 2015年2月号 No.125

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概要

広報 常陸大宮 2015年2月号 No.125

ぜんそく?風邪のあとに長引くせきや食後のせきは・・・健康通信常陸大宮済生会病院内科大久保初美先生がいそう8週間以上持続するせきを慢性咳嗽と呼びます。長期間せきがでる疾患としては気管支ぜんそくが代表的ですが、その他にも様々な原因があります。<せきぜんそく>最も高頻度なものが、せきぜんそくです。風邪のあとに長引くせきで、ぜんめいかくたん喘鳴を伴わない点でぜんそくと区別されます。せきは原則的に喀痰を伴わず、就寝後や深夜から明け方に強く出て、冷気や暖気、喫煙、受動喫煙、会話、運動、飲酒、精神的緊張などが誘因となります。ぜんそくの前段階とされ、約30%がぜんそくに移行すると言われています。吸入ステロイド薬での治療がぜんそくへの移行を予防できるため、その薬による長期管理が推奨されています。がいそう<アトピー咳嗽>次に多いのがアトピー咳嗽です。臨床症状はせきぜんそくと同じですが、アトピー素因を有し、β2刺激薬などの気管支拡張薬が無効であるため、ぜんそくやせきぜんそくとは多少管理が異なります。ぜんそくには移行しないと言われていて、長期管理の必要性はありません。<副鼻腔気管支症候群>3番目に多いのが、副鼻腔気管支症候群です。副鼻腔炎による後鼻漏(鼻汁がのどに垂れ込んでくる症状)がせきの原因となります。<その他>逆流性食道炎(胃酸が食道や咽頭部に逆流してくる症状)やアンギオテンシン変換酵素阻害薬(降圧薬)の副作用により、咳嗽が誘発されることがあります。これらは、原疾患の治療や原因薬の中止により症状の改善が期待できます。また、せきの原因として忘れてはいけないのはタバコです。喫煙を継続すると、肺癌や慢性閉塞性肺疾患(COPD)を発症したり、ぜんそくをはじめとする呼吸器疾患や心疾患の症状を増悪させたりなど、せきの原因となります。そのため禁煙は、予防や治療の面から重要です。このようにせきには様々な原因があります。長期に持続するせきには、上記のような疾患が隠れていることがあるため、思いあたる症状がある人は医療機関にご相談ください。広報常陸大宮20平成27年2月号