ブックタイトル茨城県霞ケ浦環境科学センター年報 第9号2013(平成25年度)

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概要

茨城県霞ケ浦環境科学センター年報 第9号2013(平成25年度)

TP (mg/L)TP (mg/L)Ⅵ研究報告・調査報告0.16観測値計算値計算値(好気条件維持)0.140.120.100.080.060.040.020.002007/12008/12009/12010/12011/12012/1図2底層DO濃度が低下しない場合の西浦湖心におけるTP濃度の予測(3)流入負荷を削減した場合流域からの負荷量を削減した場合の水質を確認するために,負荷を現在より30 %削減した場合に,どの程度水質が改善されるか検証した(図3)。その結果,削減した場合の5ヵ年平均値が0.08 mg/Lとなり,流入負荷削減対策を講じない場合の0.09 mg/Lに比べて水質はやや改善されたが,負荷削減割合の30 %までは低減していない。0.16観測値計算値計算値(流入負荷量削減)0.140.120.100.080.060.040.020.002007/12008/12009/12010/12011/12012/1図3流入負荷を30 %削減した場合の西浦湖心におけるTP濃度の予測4考察西浦における底泥からのリンの溶出量は北浦に比べて25~50 %ほど低いことが示されたことから,北浦に比べて湖水に与える内部負荷の影響が少ないと考えられる。しかし,特に夏季において底層DO濃度が低下しない場合には湖水TP濃度は0.03 mg/L減少し,現状の2/3になるものの,流域からの負荷量を30 %削減しても0.01mg/Lしか減少しなかったことから,湖水TP濃度に対して与える影響は,北浦同様に,流域由来などの外部負荷に比べて湖内由来の内部負荷の方が大きいことが推測される。よって,西浦においても底泥からのリンの溶出量を抑制するような対策が効果的であると考えられる。5参考文献1)神谷(2011)北浦底泥からのリンの溶出が湖水に与える影響について,茨城県霞ケ浦環境科学センター年報,第7号,69-97.90茨城県霞ケ浦環境科学センター年報,No9,2013