ブックタイトル茨城県霞ケ浦環境科学センター年報 第9号2013(平成25年度)
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茨城県霞ケ浦環境科学センター年報 第9号2013(平成25年度)
Ⅵ研究報告・調査報告位よりも地下水位の方が低かった。このことから,市街地の地下水は鉾田川に流出せず,その場にとどまっている可能性があると考えられた。B2の畑地は50 cmまでは耕作土であり,それより以深では砂質であった。また,深さ905 cmでは地下水が確認された。土壌の窒素は耕作土で3.9gN/kg-dryと最も高かったが,それ以深ではほとんど検出されなかった。土壌のNO 3 -N濃度は50 cm~430 cmの範囲で最高72.2 mgN/kg-dryと高くなり,430 cmより深い層では5 mgN/kg-dry以下と低くなった。NH 4 -N濃度は全層で1.0~8.0mgN/kg-dryで分布していた。土壌間隙水は53 cmより深い層でNO 3 -N濃度が9.0 mgN/L以上で分布し,深くなるほど高くなり,深さ800 cm付近では16 mgN/Lであった。NH 4 -N濃度は全層で1.0mgN/L未満と比較的に低濃度で分布した。耕作土よりも深い箇所で土壌中のNO 3 -N濃度が高いことから,かつて施肥として投入した窒素が10年以上かけて窒素が移動していることが考えられた。アロフェン質黒ボク土野菜畑で鉛直方向の窒素を調査した例では,1年間に60 cm下方へ土壌の窒素が移動したことが報告されている7)。それ市街地(B1)畑地(B2)荒地(B3)森林(B4)Fig.2各土地利用における土壌鉛直方向の窒素濃度分布茨城県霞ケ浦環境科学センター年報,No9,2013 65