ブックタイトル茨城県霞ケ浦環境科学センター年報 第9号2013(平成25年度)
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茨城県霞ケ浦環境科学センター年報 第9号2013(平成25年度)
Ⅴ調査研究・技術開発【各事業の概要】ア霞ヶ浦に関する調査研究事業霞ヶ浦における水質汚濁機構を解明するための調査研究を行うとともに,霞ヶ浦における諸課題を解決するために以下の調査研究を実施した。(ア)植物プランクトンの群集構造に影響する環境因子の解明に関する研究プランクトスリックス・サスペンサ(Planktothrix suspensa)を霞ヶ浦から分離培養し,制御要因である水温・光環境に対して試験を行った。冬から春にかけて増殖できることと、弱い光環境でも増殖が維持できることを裏付けられる結果が得られた。(イ)有機炭素の挙動の解明に関する研究植物プランクトンによる有機物の生産・分解過程を数値モデル化し,有機物の挙動を定量的に把握するとともに河川のデータも合わせ,湖内の有機物の物質収支を求めた。(ウ)農業排水再生プロジェクト「循環かんがい」とは,一度使用された農業用水を循環,再利用することで,本来,汚濁負荷を削減するためのものではないが,水田から流出する汚濁負荷を抑制する効果も期待されるので,その効果の検証を行った。循環かんがいを行うことによって,CODで約85%,窒素で約70%,りんで約90%の負荷が削減されることが分かった。(エ)湖内水質等モニタリング調査霞ヶ浦が汚れる原因を把握するためには,継続的に水質の現状やその経時変化を把握する必要があるので,月1回,霞ヶ浦(西浦,北浦,常陸利根川)16地点の水質分析を行い,水質変動の要因の解明に努めた。平成25年度は10月以降CODが低く推移し,年平均値は前年度と比べて低下した。イ涸沼に関する調査研究涸沼の水質が汚れる仕組みを解明するためには,継続的な調査が必要であり,月1回,湖内8地点と流入河川2地点の水質を調査した(測定項目は,窒素やりん,CODなど)。平成25年度の水質は,前年度に比べCODとりんが低下した。ウ牛久沼に関する調査研究牛久沼の水質が汚れる仕組みを解明するためには,継続的な調査が必要であり,月1回,湖内8地点で水質調査及び湖心での植物・動物プランクトン調査を実施した。平成25年度の水質は前年度に比べCODとりんが低下した。30茨城県霞ケ浦環境科学センター年報,No9,2013