ブックタイトル広報つちうら 2015年1月上旬号 No.1138
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広報つちうら 2015年1月上旬号 No.1138
何ごとも成さざりしわが一ひとよ世かと心に沁みて宵のかなかな荒木富美子長く生きながら、何一つ成さぬ己れへの思いに聴く、短い生命を力の限り鳴きつくす秋の虫たちの一途なさまに心は沁み透って行った。しゃぼん玉つぎつぎ放つ管くだの先ひとつはわれを写して重し泉沢浩志幼い頃のしゃぼん玉遊びが郷愁をさそう。大小のしゃぼん玉が次々と飛んで行く。自分の写るしゃぼん玉が一つ今も卒寿の心に残る。朝はやく鳥はさえずり戯れる真綿のようなひかりの中を井上秀子鳥達は朝が早い。私達人間も同じように朝を迎え一日が始まる。穏やかに過ごせますよう災害のない一年であることを願う。尾根ふたつ謎めく説話抱く山筑波見ゆる地ふるさとといわん宇留野むつみ筑波山は平安の代から人々と深く関わりつつ超然としている。親しみと厳しさをもつ神秘的な山を日常的に見られることを幸せに思う。大振りの白梅活いける笠間やき瓶かめに鎮もる梅花の孤高金丸玉貴土の香りがする様な瓶を陶芸の里笠間で求めてきた。大枝の白梅を活け、一輪二輪と開花するのを待っている。春を先駆け馥ふくいく郁と香る。わが街の花火大会も八十年期待の今年は日本晴れなり菊地公代土浦の花火大会は神龍寺の秋元住職が霞ヶ浦航空隊の戦死者を慰めるため始められ今に至る。今年は好天に恵まれ多彩な花火を鑑賞した。正月の花に活けたる葉牡丹をばらに似てると孫娘言う酒寄宏子毎年正月に葉牡丹を活けています。白と薄紫の葉の重なりが、ばらの花びらのようだと言う小学生の孫娘。穏やかな一時である。初筑波関八州を見はるかし今年も台あらし風寄せ付けぬぞと高井昭元日に見る筑波山は、関東平野を見下ろしている事を改めて感じた。今年も台風・竜巻など自然災難より見守って下さるよう祈願する。なでしこの花添えられて市報来る水と緑に人きらめき荒て井洋子回覧板に留めてお隣から市報になでしこが添えられていました。水と緑のみならず、人の優しさもきらめいて。黎れいめい明に霞浦の汀なぎさの白鳥はたたみし首をもたげ飛翔す櫻井雅江白鳥は、汀の蘆あしべ辺に長い首を後ろに巡らし羽に貌かおを埋めて休む。初日の出を察知し、首を擡もたげて飛翔する。千代の春を壽ことぐほかの様に。ガラス窓にテールランプの紅き灯のほっと点ともりて子の戻りたる佐藤哲子日も暮れて息子もそろそろ戻るであろうと思っていた時、子の車がバックで車庫に入って来た瞬間を歌にしてみました。新春に平和を祈る朝清し難病生かされ古稀の喜び腰山佑子今年も又平穏に過ごせますように。我が身も「溶血性貧血」に悩まされつつも、無事に古稀を迎えることが出来て嬉しく思います。新年の穏おだしきあけぼの常なるに心あらため立志を書か三ん浦清次郎二〇一五年の始まりです。自分でも驚くような抱負を持とうではありませんか。朝あさかげ光をきらめき揺らす桜川寿ことぐほ春に吉兆のきざし和気明美のどかに流れる桜川に桜咲き、面に浮かべる花はないかだ筏は今年も人々の心を幸にしてくれるでしょう。闇に点る小さき明りのやさしかり「高田の鉄橋」新駅成りて平澤良子勝田から阿字ヶ浦まで行くローカル鉄道に新駅ができた。むろん無人駅だが明かりがあるだけで、安心感があるものだ。新春に詠む短歌母と娘こが歳女とふ友よりの賀状の未笑い全開山口あさ期せずして母と娘が歳女と言う重なるめでたさ。今年も友の家は盤石である。新春文芸広報つちうら№1138 8