ブックタイトル広報 稲敷 2015年1月号 No.118

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概要

広報 稲敷 2015年1月号 No.118

arts and literature稲敷文芸俳句短歌31広報稲敷平成27年1月号湖うみけぶ烟り筑波は淡く冬めけり小林寿恵王(田宿)熱の子の熱下がり来し秋しぐれ篠田邑草(新山)鵯のそれきり鳴かず実南天矢口由里子(西町)飛びたちを羽音で知りし冬の霧増田みきお(羽賀)虎もがりぶえ落笛消へて波音あるばかり宮本公夫(月出里)娘に遠く住んで仔猫と日向ぼこ代静(犬塚)二人して毎年のこと懸大根山口須美子(上君山)風変わりさざ波寒し冬の川石井忠(橋向)立冬や富士見えそうな今朝の晴岡村敏子(新山)八十の同期の集い菊膾福本きみえ(新山)紅葉山スピード緩めし電車かな宮本芳子(切通)軽トラの積荷は新米老夫婦青木啓泰(本宿)秋空をジャンボ機大きく旋回す幸田不死男(荒宿)拉致されし歳月長し帰り花根本京子(高田)卒寿媼おうなけふも校庭落葉掃き細川悦子(荒宿)彩りの落ち葉並べてコンテスト野口梅子(神宮寺)山茶花や破れし垣に花溢れ山崎幸子(浮島)友の手を借りて行く旅伊勢の秋松田和美(下馬渡)もういいよそろそろ入れ穴惑い堀内さわ子(境島)五目飯炊いて小春の昼餉かな富元禮子(古渡)手際よく藁で括りてほうれん草大久保晴代(古渡)農やめる決断迫る新米価矢崎健一(古渡)一雨に銀杏黄葉のどっと散る鴻野のぶ尾(堀之内)新米の栗飯ほっかり炊きあがりけんちん汁とで至福の夕餉味わう雨宮美世志(高田)背を伸ばし歩けば若く見えるから百まで生きてと孫は言うなり財部睦美(光葉)いつも来る姪の電話のこない日は枯れ田を渡る風も冷えゆく根本冨貴子(田宿)在りし日の妻が残した料理メモ箱一杯をまだ捨てられず根本正直(門前)温泉の旅さそわれてうれしくも一人の旅は淋しくもあり松本静子(西町)歳月が廃屋すっぽり包み込み在りし日のまま彼岸花は咲く山口須美子(上君山)盆過ぎて秋の知らせを届けるはサンマの匂いとコンビニおでん山本彰治(高田)嵐過ぎ橋杭の渦夕映えて鋭く光る魚の鱗うろこ矢崎健一(古渡)和にこ草をしとねに咲ける昼顔に泪出でんとす里への細道坂本緑(鳩崎)風吹きて黄につもりおり銀杏の葉踏むをためらう散歩の道を野沢とよ(羽賀)うつし世にいまさぬ弟と思へども笑みて語れる夢に目覚める篠田すい(下太田)すばらしき世界のショーの夢をみるそのメカニズム解明したし椎木道代(柴崎)里の産物にシクラメンの花添えられて今年も届く良き年を称たたえる宮渕敏江(下太田)不振なるは力のなさと謙虚なり羽生結弦の心に拍手川村とみ(堀川)月ごとに歌まとめるは身の廻めぐり区切りをつける業と思ひぬ吉田テル(伊佐津)ねぎらいの言葉の中にかくれたる疲れ吹き消す心地よきもの岡野千惠子(伊佐津)雀らも友とし見ればいとしかり小さき足して朝庭駈ける諸岡静江(伊佐部)葉がくれに青きトマトのいつとなく色づきゆくも寒さ増す庭諸岡ふじ枝(結佐)わがひと世一から十まで知りつくしなお亭々と繁る屋敷木坂本弥太郎(幸田)夕べふとこみ上げきたる悲しみに野菜を洗う手の止まりけり根本邦子(押砂)若い者に老いの気持ちはわからぬと言ひにし母の齢となりぬ板橋道子(福田)隣り家の棕櫚に松の木棲みついて十年仲よくともに生きてる柴崎文子(町田)新しく地蔵祀られ前垂れの紅鮮らけし香のたかれて小泉實(福田)