ブックタイトル広報 稲敷 2014年12月号 No.117
- ページ
- 31/32
このページは 広報 稲敷 2014年12月号 No.117 の電子ブックに掲載されている31ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 広報 稲敷 2014年12月号 No.117 の電子ブックに掲載されている31ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
広報 稲敷 2014年12月号 No.117
arts and literature稲敷文芸俳句短歌31広報稲敷平成26年12月号句の席へ声だけ届く四十雀小林寿恵王(田宿)コスモスや美女のもてなす茹で卵増田みきお(羽賀)涼新たネクタイピンの真珠かな酒井重雄(小羽賀)一陣の風にコスモス舞ひにけり宮本公夫(月出里)行秋や童に返る同窓会山口須美子(上君山)わが庭のごとく蜻蛉飛んでおり幸田不死男(荒宿)模様替えひとつ残せし秋扇石井忠(橋向)淋しさを分けあう如くちちろ鳴く宮本芳子(切通)水郷に人呼ぶコスモス祭りかな岡村敏子(新山)一匹の秋刀魚を焼いて一人膳福本きみえ(新山)捨て猫やおはぎのようにかたまって青木啓泰(本宿)台風過消え入りそうな昼の虫代静(犬塚)カロリーを表示のメニュー食の秋根本京子(高田)山茶花のはや咲く垣の白さかな篠田邑草(新山)栗煮れば健やかなりし日を憶う山田とみ代(月出里)敬老日素敵な笑顔もらいつつ根本静江(阿波)赤とんぼ右往左往や空暮れる小貫和子(浮島)赤い実を見つけポッケに園児たち高柳ゆき子(古渡)碓氷湖に逆さ紅葉や影濃ゆく坂本きよ子(下馬渡)椎の実を拾うことなく宮を掃く埜口信子(阿波)茎立ちて黄を極めをり石蕗の花飯嶋伊津子(阿波)曇り日の風の重たき花すすき根本ナカ(神宮寺)奉納の相撲無くなり宮の秋高須湖城(浮島)蕪・牛蒡・里芋・人参・菠薐草里の恵みの溢るる厨雨宮美世志(高田)信号の青にノーベル賞輝きて赤より変われば次々発車す財部睦美(光葉)亡き君の愛唱歌なりし御嶽山事故のテレビに釘付けとなる根本冨貴子(田宿)歩けるうちは歩いて行こうポストまで投函のはがき一枚持ちて根本正直(門前)青空にうれたる柿色したたりてのどかに秋は暮れてゆくなり松本静子(西町)目つむれば蚕の葉を食む音がする名残の桑は大木となりて山口須美子(上君山)台風で予定も気候も急変し学校休みの子らははしゃぎぬ山本彰治(高田)そよ風の湖べりの枯れすすきウォーキングの吾を誘いておりぬ矢崎健一(古渡)まねごとに鎌研ぎやれば切れるよと喜びし夫彷彿と顕つ坂本緑(鳩崎)姑と一緒に暮してよかったと旧き家にてしみじみ思う篠田すい(下太田)傘寿を皇后様は迎へたりいついつまでも御元気祈る椎木道代(柴崎)はらからの夫婦ら八人子に返り今が盛りの紅葉を愛でぬ宮渕敏江(下太田)秋風に吹かれてもなお健気なり朱に染まりたる名残りのトマト岡野千惠子(伊佐津)澄み透る歌声を聴く昼さがり我が胸内に熱きもの湧く吉田テル(伊佐津)この一冊使い切れるや店頭の日記帳手に年齢思うなり川村とみ(堀川)ようやくに夏のりこえて夕庭をわたる初秋の風にたたずむ諸岡静江(伊佐部)徒らに紅く熟せるほほづきをひとり嬉しむ夕映えの庭諸岡ふじ枝(結佐)地平線の果てにすとんと陽の落ちて鎖を切りしごとく夜が来る小泉實(福田)いつしらにつくつく法師の声絶えてたわわに実る柿の色づく板橋道子(福田)窓の辺にそっと止まれるあきあかねしばし動かずわれを慰む柴崎文子(町田)「そんなにさ、落ち込むなよ」とわが頭小突いて友は笑顔を向けぬ根本邦子(押砂)ひたひたに水切らさずがコツと言うホッコリ黒豆母を引き継ぐ吉田多嘉子(伊佐部)