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概要

歴史館だより No.109

Ⅰ林十江の作品?墨奇才の画世界木の葉天狗ちゃんは,今回会場のあちこちに展覧会キャラクターとして登場します。松下吹笛図(茨城県立歴史館)下村観山,横山大観,菱田春草の3人をしばし無言にさせたというエピソードを持つ十江の山水人物図の代表作。十江の作品で初めて美術雑誌『国華』に紹介されました。木の葉天狗図(茨城県立歴史館)動物画の代表作。木の葉天狗は架空の動物(天狗様)だが,本当にいるのではないかと思いたくもなるようなリアリティです。平成23年度に修復後,初公開。蜻蛉図(個人蔵当館寄託)「大きな」オニヤンマを画面一杯に,いや,羽根がはみ出すほどに描きます。蜻蛉の眼は少し何かに怯えるような感じでそれでも羽根から「ブーン」という羽音が聞こえてきそうな作品です。墨だけで胴から尾がピンと立った所までや羽の半透明の羽の質感までを描ききっています。「金眼鳥」十江が別号として書いたサインの意味を考えてみましょう。また空中で止まっているのか,飛んでいるのか。考えさせられる一幅です。2