ブックタイトル茨城県近代美術館/美術館だより No.99
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茨城県近代美術館/美術館だより No.99
事業レポート茨城県近代美術館「中原淳一スピリットでおしゃれ講座」茨城県天心記念五浦美術館ワークショップ「虹ヲアツメル」7月12日(土)と13日(日)の2日間、企画展関連イベントとして「中原淳一スピリットでおしゃれ講座」を開催しました。編集者、イラストレーター、ファッションデザイナーなどとして活躍した中原淳一は、「古い服を新しく作り替えて何時も新しい気持ちをもって着よう」などとして、戦後の衣料不足の中でも着古した服や有り合わせの生地から新しい服を作りだす方法を頻繁に紹介し、工夫しながら作り装うことの楽しみを人々の心に育もうとしました。その思いを「中原淳一スピリット」ととらえ、リメイクを楽しむのがこのイベントの目的です。講師の布小物作家Saorickさんは、参加者の多様な好みや創作の意図に柔軟に対応するために多くの参考作品を準備し、一人一人の声に丁寧に耳を傾けながら助言してくださいました。文化デザイナー学院ファッションコーディネート学科のボランティア学生たちも、お客様との交流を楽しみながら技術面でのサポートを熱心に行ってくれました。そして、工夫を楽しむ参加者の手元からは、「暮らしをたの愉しく美しく」するアイテムが次々と生み出されました。いくつかの服を組み合わせて仕立て直されたワンピース。使わない服から生み出された髪飾り、コサージュ、ブックカバー、エプロン、バッグなどの小物類。アップリケやレースで変身したバッグやジーンズ、サマーセーター。創作を通して、また完成後に参加者が意図や工夫点などを紹介し合うなかで、中原淳一の思いは、豊かな時代と言われる今も全く色褪せることはなく、どのような時代にも通じる普遍的なものであることを実感していただけたことと思います。夏休みシーズンの8月3日(日)、9日(土)の2日間、「水のシンフォニー」展にちなみ、出品作家の吉田重信氏を講師に迎え、ワークショップ「虹ヲアツメル」を開催しました。このワークショップは水中の鏡に日光を反射させ、虹を様々な所へ映し出すというもので、小学生の親子を中心に延べ55名が参加しました。講師のアドバイスを受けながら、参加者たちは鏡の位置や角度の調節によってできる鮮やかな虹に思わず歓声を上げていました。水面の動きに合わせてゆらゆらとゆれ動き、映る場所によって表情が変わってゆく虹に、大人も子供もすっかり夢中になり、Tシャツや手足など、思い思いの場所に虹を映し出して楽しみました。さらに虹をつくり終えた後は館内に場所を変え、プリズムを通して様々な光を見る「虹ノカンサツ」を行いました。終了後参加者からは「自分で虹がつくれる発見があって面白かった」「夏休みの楽しい思い出ができた」という感想も聞かれるなど好評でした。なお、この2日間の活動の様子を記録した写真は会期中の館内展望ギャラリーに展示しました。参加された親子と講師Saorickさん。作品紹介の場面。様々な発想に感心。5