ブックタイトル広報さくらがわ 2014年10月1日号 No.217

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広報さくらがわ 2014年10月1日号 No.217

15さくらがわ2014.10.1文芸さくらがわ俳句【大和俳句会】芋殻をむく母の手に陽のやさし安達幸子音読に耳を預けて良夜かな岩渕のぶ子初曾孫抱いて幸せ初夏の風田中はつい何時までの二人でカットメロン食む鈴木登美子台風の災害深く胸痛む代田とし【一般投稿】ひんやりと乙女を照らす秋の月鈴木省一短歌【花の室木崎集】石垣島のパイナップルは瑞瑞し南の国の虹の断片塚田沙玲手をつなぐアイヌ木彫を真似てみる寝入る夫の手つないで眠る石浜今日子孫だから胃が悪いかと抱きあげて獣医にかけ込み薬をもらう大久保まさ子納豆を分けて食べあう朝ごはん夫との歴史はや四十年浜野和操今逝きし兄にすがりて手を握る暮るるに早きふる里の家萩原きしの梅雨晴の野道走り来る球児らの白きユニホーム光に躍る大久保富美江ブラインドはルルルルルルと風に鳴るしばし微まどろ睡む椅子にもたれて瀧井幸子【岩瀬萩歌会】清々と朝に咲きたる芙蓉花ゆふぐれの庭に儚き凋ちょう落らく大関節子夫逝きていづれの為の千羽鶴無心に折れば憂き事忘る安達悦子香を焚き盆棚の前に一人座し揺らぐ灯りに想い出を追う安達すみ子雨あがり庭におり立ち歩をふめば素足にふれし藪柑子の実角田玉枝塀一重へだてし防空壕に七人の至近弾にてひごうの爆死坪井ゆき子秋の日に除草のすみし我が庭の白き紫陽花に心なごめり長谷川玲子空一面たそがれ色に夕暮れて肌色の雲の一筋東ひんがしに石川喜代「罪と罰」めくれば葉書一葉のはさまれており君の文字にて高昌長火鉢の埋み火掻きて銀キセル吸ひたる姑は外科医の妻なり塩谷明子蒔き終へて愉しき午后の雨となるかぶら大根の芽生えよろしも鈴木とみ学芸会ごっこ遊びの思い出は一人で歌った「私の人形」塚本幸子赤とんぼチョンチョンつまんで捕っていたコスモス畑の児ら四十歳西岡和子ぐづる児を父は抱きしめ問診へミッキーマウスの待つその部屋へ野村幸男菜園で作りしなすの初もぎり夕げの卓に一品多く山田洋子【岩瀬短歌会】ありのまま思ひのままに揺れゐるも矜持をもちて咲く野萱草小林美瑳子紅のグラス砕け散り掃除機は高くうなりて過去を吸ひゆく岡野禮子夕ぐれの外の面の景を好きという中三少女詩人となるや渡辺しな子