ブックタイトル広報 稲敷 2014年10月号 No.115

ページ
27/28

このページは 広報 稲敷 2014年10月号 No.115 の電子ブックに掲載されている27ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

広報 稲敷 2014年10月号 No.115

arts and literature稲敷文芸俳句短歌27広報稲敷平成26年10月号祭獅子に呼ばれ頭噛まれけり小林寿恵王(田宿)夕闇に空かはるとき月見草篠田邑草(新山)腰折りて鎌研ぐ妻や今朝の秋増田みきお(羽賀)八月や吾が復員の日の記憶酒井重雄(小羽賀)かなかなや謝意を墨書の廃校舎石井忠(橋向)新涼や寄せ植ゑの花溢れけり矢口由里子(西町)頭上から蝉の声降る登山道宮本芳子(切通)それぞれの事情のぞかせ暑気払い青木啓泰(本宿)向日葵や日輪空を耀ける幸田不死男(荒宿)戸じまりに出てひとときの月涼し岡村敏子(新山)水を打ちしばし夕べの風に佇つ福本きみえ(新山)分け入りて花の目印茗荷摘む山口須美子(上君山)棚経を終へし老僧画に見入る根本京子(高田)送り火の消えて仏の闇もどる代静(犬塚)一山が花野となりし伊吹山細川悦子(荒宿)エナバウアー思いつ梨の袋がけ根本静江(阿波)蟻一匹大きな背中喰らうなり小貫和子(浮島)マンションの真正面に大文字高柳ゆき子(古渡)送り火や門に線香焚きにけり坂本きよ子(下馬渡)秋涼し聞き役になる立話埜口信子(阿波)玄関に残りの萩を活けてをく飯嶋伊津子(阿波)背も伸びて孫の日焼けの長き足根本ナカ(神宮寺)暑き夜や昼間も夜も野球かな高須湖城(浮島)九条に守られ平和七十年再び開あくか悪夢のとびら雨宮美世志(高田)一年は夢の間に過ぐ玄関に夫置きしままの白い長靴坂本緑(鳩崎)フェンスにとまる野鳥と目が合いていいことありそな予感湧きくる根本冨貴子(田宿)妻の遺志継ぎて育てし君子蘭先ずはたっぷり水遣りて盆根本正直(門前)照り続き草花に水かけやりて一雨ほしと空を見上げる野沢とよ(羽賀)かき若葉花芽につきし柿の実をかぞえて楽し曽孫らの声松本静子(西町)もぎ採れば陽の匂いしてミニトマト鈴生りの実を愛でつつ味わう山口須美子(上君山)こどもらはプールに花火夏休み宿題やらずに焦るは両親山本彰治(高田)うだる日に宅急便で届く品マンゴー涼しクールの箱で財部睦美(光葉)エネルギーに弾かれるごと保育所のグラウンドに散る子等秋の日に矢崎健一(古渡)終戦に帰って来たよと涙ぐむ兄のあの顔今に忘れず篠田すい(下太田)黄金色に輝くたんぼ眺めつゝリズムに乘って自転車をこぐ椎木道代(柴崎)ストロベリーシャーベット喰む少女らの指の間より夏すり抜ける吉田テル(伊佐津)孫帰り座敷の隅に不時着の紙飛行機は夢のせたまま宮渕敏江(下太田)そくそくと刈田を歩む青鷺のか細き足よ連れはあらずも川村とみ(堀川)積み上げる米の重さの確かさよ価格下落のこの秋でさえ岡野千惠子(伊佐津)川土手に草刈る人の心知るひと本残せるおしろい花よ柴崎文子(町田)枯らしては夫は嘆かむ今日もまた遺愛の蘭に水をやりつつ板橋道子(福田)夏休みわが家たちまちにぎやかにチーター駆けるサバンナの如し根本邦子(押砂))宿命といえど早すぎる紅をさし黄泉路を辿る友を祈りつつ諸岡ふじ枝(結佐)夕空にうづまきて飛ぶ椋鳥の群れ一斉に塒に落ちぬ小泉實(福田)未央柳咲けばあらわる白き蝶いくとせここに誰を待つらむ諸岡静江(伊佐部)順を待つ診察室に児のわめき幼な孫もつ吾の胸突く吉田多嘉子(伊佐部)