ブックタイトル広報さくらがわ 2014年9月1日号 No.215
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広報さくらがわ 2014年9月1日号 No.215
13さくらがわ2014.9.1現在、真壁伝承館歴史資料館では、「海老沢泰久展~直木賞作家の横顔~」が開催されています。この企画展の関連イベントとして開催した読書会について、報告します。8月2日に行われた読書会「海老沢泰久氏の直木賞受賞作『帰郷』を読む」には、氏の母校である下妻一高から文芸部の方が参加するなど、様々な世代の方が集まりました。今回は、直木賞受賞作『帰郷』内の一編である「帰郷」を題材に、感想を語り合い、議論を行いました。皆さんの意見の中から、一部を紹介します。・文章中から自分の考えをしっかりと持った主人公だということが伝わる。・背景となる時代のせいもあるが、仕事や恋愛、世界に対する考え方が、非常に男性的だった。・孤独への苦しみが続く小説だが、読者の想像に任せた終わり方をしている。救いが残されていることに安心した。・主人公の内面について、多くを説明しすぎない。絶妙な距離感の小説だった。・車について調べられているが、知識をひけらかさない書き方に好感が持てる。これ以外にも作中から見える様々な点に言及し、思わず唸ってしまう解釈も。一見簡素な海老沢氏の作品には、こうした想像の余地が多分に残されています。読書は個人の楽しみですが、集まって感想を伝えあうことで新しい見方に気づいたり、普段は読まない本に興味を持つなど、幅が広がることも。こうした催しをきっかけに、海老沢氏の作品、また読書そのものについても身近に感じてもらえれば幸いです。*「帰郷」あらすじ*故郷の町の自動車エンジン工場に就職した主人公は、F1エンジンのメカニックとして、世界中のサーキットで1分1秒を争う充実した日々を送る。しかし、3年の出向期間が過ぎ、故郷の町に戻った主人公を待っていたのは、それまでの生活とかけ離れた、あまりに空虚な日々だった…。真壁城跡の発掘開始8月から、平成26年度の真壁城跡(国史跡)発掘を開始しました。今回の発掘場所は、真壁城の三の丸にあたる「中城」地区の庭園(北半部)です。付近の庭園南半部では、大きな池、建物、茶室、能舞台と推定される建物や、戦国時代から安土桃山時代の茶道具、中国産陶磁器などが出土しています(平成17年度発掘調査)。今回も、どのような施設跡や出土品があるか楽しみです。発掘の成果は12月頃に、新聞記者発表を行い、現地説明会を開催する予定です。■問合先/文化財課(?58-5111・75-3111、内線3222)歴No.56教育委員会文化財課文化財グループ(? 58-5111・75-3111代表)史資料館だより感想を伝え合う海え老び沢さわ泰やす久ひさ著「帰郷」読書会平成17年度発掘調査時の中城庭園様々な世代の方が参加した「帰郷」の読書会