ブックタイトル広報いしおか 2014年9月1日号 No.214

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広報いしおか 2014年9月1日号 No.214

かがやきの未来を拓ひひく男ひひと女ひひ「古民家」の魅力を伝えたいハーモニーコーナー皆さんは「古民家再生」という言葉を聞いたことがありますか。「古民家再生」とは、昔ながらの伝統的な日本家屋に手を加え、その趣を残しながら現代のライフスタイルに合うような家に作り変えることです。今回は、昔の家の「温もり」を現代に伝える「古民家再生」に取り組まれている建築士の八木麻梨子さんにお話を伺いました。――なぜ建築士という仕事を選ばれたのですか。八木さん雑誌で紹介されていた「古民家」に魅了され、自分もいつか古い日本家屋をよみがえらせる仕事に携わりたいと思ったからです。大学では建築八木麻梨子さん(建築士)▲男性だから、女性だからという思い込みを捨てて、職業に対する将来像を描いてもらいたいと語る八木さん。とは異なる分野の勉強をしていたので、卒業後に一念発起して夜間の専門学校に入学。働きながら建築の勉強をしました。――八木さんの将来を決定付けた「古民家」の魅力とは改めて何でしょうか。八木さん建物としての魅力は勿論ですが、その造りから「昔の職人の息づかい」を感じることができるところです。特に、緑に恵まれた景観が広がる石岡市は「古民家」の持つ本来の「良さ」が際立つ環境が整っていると思います。私自身、子どもの頃に、伝統的な日本家屋で暮らした経験が無いので、そうした環境で生まれ育った人たちがうらやましいです。この仕事を通して、もっと多くの人たちに「古民家」の魅力を知ってもらいたいと思っています。――仕事とプライベートの両立について教えてください。八木さん子育ては仕事と同じくらい大切な時間です。保育所の行事などがある時は、仕事の勤務時間や休暇を調整させてもらっています。職場の人たちの理解と協力があるからこその両立だと、本当に感謝しています。――今後、建築士を目指そうとしている人たちにメッセージをお願いします。八木さん建築士というと男性が多いと思われるかもしれませんが、実は女性も決して少なくはありません。建築士として求められるのは、お客様のニーズを引き出すコミュニケーション能力です。人の「暮らし」に真摯に向き合うことができる人であれば、性別は関係ないと思います。また、建築士という職業に限らず、「男性だから」「女性だから」という思い込みを捨てて、自分の将来像を考えることはとても大切だと思います。私も一人の親として、子どもには性別にこだわらず自由に夢を持ってほしいと考えています。「男女共同参画」という言葉を聞いて、どのようなことを思い浮かべますか。「女性管理職の登用」など「女性を対象とした活動」と感じている人も多いのではないでしょうか。しかし、本来の「男女共同参画」の精神とは、「男性も女性も共に対等な立場でいきいきと社会で活躍すること」、女性だけではなく男性も「男女共同参画」における「主役」なのです。○イクメンの理想と現実結婚して子どもを出産した後も仕事を続ける女性の姿は、既に珍しいものではなくなりました。一方で、男性側も「イクメン(育児を積極的に行う男性)」という言葉に代表されるように、家族との時間を大切にしたいと考える人が増えています。実際に「育児休業制度」を利用したいと考えている男性は約30%にも上ります(※1)。しかし、現実として、育児休業の取得率は、女性が約80%である一方、男性は約2%に留まっています(※2)。男性が育児休業を取得しなかった主な理由としては「職場に迷惑をかけるから」など、職場の理解や仕事の状況に対する不安が報告されています(※3)。○一番大切なのは周囲の理解育児休業を取ろうとしたら「奥さんがいるのに、君が仕事を休む必要はないだろう」という言葉を言われたことはありませんか。あるいは、育児休業を希望する男性に言ってしまったことはありませんか。仕事や家庭への関わりにおいて、男性も女性も与えられる権利は平等です。性別を問わず、子育てを楽しみながら働き続けることができる社会を実現するためには、子育てを頑張る家族に対する周囲の理解が必要なのです。【出典】※1「今後の仕事と家庭の両立支援に関する調査結果」(厚生労働省・平成20年)※2「平成24年度雇用均等基本調査」(厚生労働省・平成25年)※3「第2回乳幼児の父親についての調査報告書」(ベネッセ教育総合研究所・平成23年)▲かつて農家の納屋だった建物を住宅兼店舗に再生21広報いしおか9月1日号№214