ブックタイトル広報 稲敷 2014年8月号 No.113
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広報 稲敷 2014年8月号 No.113
arts and literature稲敷文芸俳句短歌27広報稲敷平成26年8月号一段の笑顔撮らるる薔薇の園小林寿恵王(田宿)友逝きて独り鎌研ぐ麦の秋宮本公夫(月出里)鯉はねし波睡蓮に及びけり代静(犬塚)長幼の紫陽花色に宿る雨石井忠(橋向)畦道を雀こぼるる芒種かな矢口由里子(西町)花穂回し陽を追いかける立葵山口須美子(上君山)野仏をすっぽり隠し草茂る宮本芳子(切通)行々子川の向いの茂みから幸田不死男(荒宿)筑波嶺の彼方の夏の雲黒し岡村敏子(新山)父の日や遺影に黙す帰省の子福本きみえ(新山)鈴本の寄席に身を置く梅雨晴間根本京子(高田)海の日の太平洋の日の出かな青木啓泰(本宿)萬緑や子らかけ登る長寿坂篠田邑草(新山)天辺の親を目ざして鴉の子山田とみ代(月出里)思案橋あやめの風をほしいまゝ細川悦子(荒宿)麻痺の手を翳かざす真夏の太陽に根本静江(阿波)朝採りの胡瓜ガブリと丸かじり小貫和子(浮島)すくすくと伸びて道辺の今年竹高柳ゆき子(古渡)栗の花黄色散らして青い空坂本きよ子(下馬渡)変わり無きことは良きこと栗の花埜口信子(阿波)青田道どこぞの夫婦の缶拾い飯嶋伊津子(阿波)天辺の更にてっぺんほととぎす根本ナカ(神宮寺)植田風農夫の笑顔通りけり高須湖城(浮島)夫眠る公園墓地は緑濃く十三回忌の卒塔婆供える雨宮美世志(高田)降りみ降らずみ雨雲呼ぶや雨蛙瀬戸のお闇に競うと啼く坂本緑(鳩崎)雨風の雨戸にあたる激しさに目覚めたる夜半亡き夫しのぶ根本冨貴子(田宿)とりとめなくつけ来し日記六〇冊自分史として本箱に積む根本正直(門前)温泉の族に誘われてうれしくも一人の族は淋しくもあり松本静子(西町)見上げれば日に日に太る南高梅亡母の作りし梅漬けの季節山口須美子(上君山)春先にまいたアサガオ咲きはじめて花が暑さの始まり告ぐる山本彰治(高田)今朝の茶に茶柱たちてそっと飲む梅雨の晴れ間の少し幸せ財部睦美(光葉)文机の窓爽やかに風過ぎてマーガレットに黄蝶の番矢崎健一(古渡)増産の時代に嫁ぎ減反の長き歩みにいつしか老ゆる篠田すい(下太田)今日も又降りやまぬ雨わずらわし梅雨の明けるをひたすらに待つ椎木道代(柴崎)峰々の蓮れんげ華つゝじは色なして鶯郭かっこう公鳴きし信濃路宮渕敏江(下太田)カラフルなトレパンタオル物干しにはためきやまぬ本日は晴天吉田テル(伊佐津)床の間の人形とり出し梳くしけるず二才なれども女は女川村とみ(堀川)目をこらし耳を澄まして世の中の眞実見抜く力ちからこそ今岡野千惠子(伊佐津)さ緑の植田に漁るしらさぎに見惚れてひとり野に径に佇つ諸岡静江(伊佐部)川土手につばなのひとつ噛みながら幼き頃の味よみがえる柴崎文子(町田)無ぶ様にも敷居につまずく親指の五ミリ狂いしわが司令塔諸岡ふじ枝(結佐)「神崎恋し」と片葉の葦のなびく岸二ツ塚ありわが福田河か岸し板橋道子(福田)戦争も選挙も嫌と言う顔で日なたに大き欠伸する猫小泉實(福田)この坂をまさかひとりで越えるとは夫よわが背を押して下さい根本邦子(押砂)いやいやと冠振りし幼な児の仕草に揺るるコスモスの花吉田多嘉子(伊佐部)