ブックタイトル茨城県近代美術館 美術館だより No.98

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概要

茨城県近代美術館 美術館だより No.98

4 茨城県近代美術館「美術の冒険 国立国際美術館コレクション展」展覧会紹介ポール・セザンヌ「宴の準備」1890年頃ヴァシリー・カンディンスキー「絵の中の絵」 1929年奈良美智「長い長い長い夜」平成7(1995)年? Yoshitomo Nara草間彌生「道徳の部屋」昭和51(1976)年会  期 : 8月9日[土]~9月28日[日]休館日 : 月曜日 ただし9月15日(月・祝)は開館、翌16日(火)休館開館時間 : 午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで)入場料 : 一般980(850)円/高大生720(600)円/小中生360(240)円     ※(  )内は20名以上の団体料金     ※満70歳以上の方及び身体障害者手帳等をご持参の方は無料     ※学校の夏休み期間を除く土曜日は高校生以下入場無料主  催 : 茨城県近代美術館/国立国際美術館協  賛 : 常陽銀行後  援 : 水戸市/朝日新聞水戸総局/茨城新聞社/株式会社茨城放送     NHK水戸放送局/産經新聞水戸支局/東京新聞水戸支局     日本経済新聞水戸支局/毎日新聞水戸支局/読売新聞水戸支局見どころ展覧会の概要 この展覧会はセザンヌ、ピカソを導入としています。いまでこそ誰もがその名を知る巨匠たちですが、当初は世間に容易に受け入れられた訳ではありません。芸術家たちは絶えず新しいものを求め、他人とは違う独自の表現を探り続けています。ですから時代の先端に立つ作家たちが、同時代の人たちから評価されるのは、はじめから困難を伴っています。 一方で、少し前の時代に表れ、世間の評価がある程度定まった美術作品は、何となく安心して観ることができます。ですがここで、その安心の理由を振り返ってみてください。セザンヌ、ピカソら著名作家の作品に接しているあなたは、はじめからその名前にとらわれてはいないでしょうか。そんな先入観や予備知識なしに楽しむ、他の誰かの評価ではなく、あなた自身の感性で作品に接する、それが同時代の新しい美術を鑑賞する醍醐味であり、また本来の美術の楽しみ方だと言えるでしょう。 本展ではセザンヌ、ピカソに始まり、カンディンスキーやデュシャン、マン・レイ、エルンスト、ウォーホルといった著名作家たち、そして草間彌生、森村泰昌、畠山直哉、奈良美智、やなぎみわ、塩田千春など現在活躍中の日本の作家まで、多様な作品を紹介いたします。有名作家ばかりでなく、作家の名前にとらわれずに、新しい美術の表現をお楽しみください。[近代美術館 主任学芸員 井野功一] 美術とは何でしょうか? 我々にとってどんな役割を果たしているのでしょうか? さまざまな答えがあると思いますが、そのひとつとして、美術とは我々を日常から引き離し、かつては見えなかった、あるいは思いも寄らなかったような世界へと誘うものだといえるでしょう。 アーティストは常識を飛び越え、通常は結び付かないようなものを結び付け、世界が広大で多様なものであることを気づかせてくれます。彼らは未知なる世界にも躊躇せず、次々と新しいことに挑む冒険者なのです。 本展では国立国際美術館のコレクションから選りすぐった83作品により、現代美術の多様な広がりを紹介します。 セザンヌ、ピカソから草間彌生、奈良美智まで畠山直哉「ブラスト #5707」平成10(1998)年