ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

茨城県博物館協会 NEWS No.39

館・展示紹介那珂市歴史民俗資料館那珂市歴史民俗資料館は茨城県植物園や県民の森に隣接し,自然環境に恵まれた那珂総合公園内の一角にある前方後円墳型の建屋です。那珂市教育委員会生涯学習課に属し,資史料の収集・展示,市史編さん,文化財保護,発掘調査,普及活動などを担当し,平成25年で創立20周年を迎えました。展示は常設展示と特別・企画展示に分かれています。特別展等は正月飾り展,五月節句展,夏季特別展,秋季特別展,ひな人形展の5展示を軸に,その間に適宜小規模な展示を行っています。普及活動として歴史講演会と中央公民館との共催で歴史講座を行っています。平成25年度に,「伊達政宗の密書」なる思いがけない貴重な史料に出会い,特別展を開催しました。それについて触れてみます。1東日本大震災により,ひたちなか市の菊池家が被災され,その土蔵の中から政宗文書が出現しました。2それより以前,茨城大学人文学部の高橋修教授を中心とする中世史研究室が那珂市において額田氏を中心とする史料の調査に来館されていました。3大震災直後,同研究室は資史料の救出・整理・保存を目的とした「茨城史料ネット」を立ち上げ,県内外で活動を開始されました。当館も訪問を受け,実情を確認されました。4そのような活動を知った菊池家が史料の調査を高橋研究室に依頼され,それが額田城主小野崎彦三郎昭通宛の伊達政宗の起請文であることが判明しました。5高橋教授は,文書が新発見文書であり那珂市に直接関係することから当館に発表・展示の機会を譲ってくださいました。6発表の仕方について,展示に加えてフォーラムを開催すること。通常の展示でも記念講演会等は実施しているが,今回は全国的な史料でもありマスコミも注目していることから,その規模・内容を拡大することとしました。展示と講演会等の組み合わせは非常に効果的であるので今後もこのタイ「政宗密書」菊池恒雄氏蔵正宗の密書展示会場プは継続していくこととしています。7今回の展示および資料作成などは茨城大学の高橋研究室の学生たちが準備してくれたことから,短期間の準備でしたが当館の負担は比較的軽減されました。連携の在り方の一つとして参考にすることができます。結果として,普段からの人的交流の重要さを痛感しました。人脈はまさに貴重なまた重要な財産です。その意味で,博物館協会の果たす意味は実に大きいものがあります。なお,当館の正月飾り展・ひな人形展・五月節句飾り展は市民の方々の作品展示の場的性格を持つものでもあり,市民と共にある資料館ともいえるものです。場所:〒311-0121茨城県那珂市戸崎428-2電県民の森鳥獣センター県植物園●林業試験場至水戸IC話:029-297-0080 FAX:029-297-0075休館日:月曜(祝日の場合は翌火曜)・年末年始入館料:無料●●戸崎局●那珂西部工業団地常磐自動車道至常陸大宮国道118号那珂市歴史民俗資料館(那珂総合公園内)バードライン至水戸市街「政宗密書展」記念フォーラム会場開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)交通アクセス:JR水郡線上菅谷駅からタクシー約15分至常陸大宮常陸鴻巣駅那珂市役所●那珂IC●菅谷西小後台十字路至常陸太田JR水郡線上菅谷駅中菅谷駅下菅谷駅国道349号太至田日立IC南4