ブックタイトル茨城県博物館協会 NEWS No.39
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茨城県博物館協会 NEWS No.39
平成25年度茨城県博物館協会研修報告今年度の茨城県博物館協会研修会は,2013年11月14日(木),古河市にある古河歴史博物館と同館近くのホテル山水を会場として開催しました。当日の内容および日程は以下のとおりです。古賀歴史博物館入口「奥原晴湖展」会場堪能しました。そして,奥原晴湖画室「繍水草堂」の内部も特別に見学することができました。これは,かつて晴湖が熊谷に建てた居宅の一部で,奥原家から古河市に寄贈されたのを機に,平成22年に現在地に移築し改修の手を加えたものです。「繍水草堂」は,鷹見泉石記念館の敷地内にあり,庭石には古河城の礎石も使用されています。玄関から庭に面した廊下を渡り,静かなたたずまいの画室へと続きます。立石氏の案内で在りし日の晴湖を偲びながら,しみじみと画室から庭をながめることができました。1研修会の日程および内容(1)企画展「没後100年記念奥原晴湖展」鑑賞会場:古河歴史博物館しゅうすいそうどう(2)奥原晴湖画室「繍水草堂」見学(1),(2)案内:古河歴史博物館学芸員立石尚之氏(3)講演会「奥原晴湖の学画と作画~粉本資料をめぐって~」講師:首都大学東京オープンユニバーシティ講師,古河市文化財保護審議会委員平井良直氏会場:ホテル山水(4)案内(情報提供)「アジア歴史資料センターの取り組みと今後の展開」講師:国立公文書館アジア歴史資料センター次長補佐濱田幸夫氏鷹見泉石記念館「繍水草堂」にて午後からは,首都大学東京オープンユニバーシティ講師で古河市文化財保護審議会委員を務める平井良直氏を講師に招き,「奥原晴湖の学画と作画~粉本資料をめぐって~」と題して,2013年に没後100年を迎えた茨城県出身の南画家,奥原晴湖が遺した資料から晴湖の画業についてご講演いただきました。講演内容は,平井氏に寄稿いただいた「2講演内容」をご覧ください。ご多忙な中,快く講演を引き受けていただきました平井氏,展覧会会場を提供いただいた古河歴史博物館,展覧会および「繍水草堂」をご案内いただいた立石氏,有用な情報を提供いただいた濱田氏,遠方からご参加いただいた各館の皆様に,この場を借りて御礼申し上げます。研修会では,まず,古河歴史博物館で開催中の企画展「没後100年記念奥原晴湖展」を鑑賞しました。つぎに,古河歴史博物館の向かい側にある鷹見泉石記しゅうすいそうどう念館の敷地内にある奥原晴湖画室「繍水草堂」も見学しました。古河歴史博物館の奥原晴湖展では,学芸員の立石氏の案内で,古河で研鑽を積み,江戸に出た頃の初期作品から,豪放な作風で活躍した東京時代,熊谷に隠棲し亡くなるまでの円熟期の作品と数々の貴重な資料を2講演内容おくはらせいこ奥原晴湖は,天保8年(1837),古河藩士の家に生まれました。早くから絵の道を志し,地元で研鑚を積んだのち,元治2年(1865)に江戸に出て文人サロンにデビューするや次第に頭角を現わし,明治文人画壇をリードする画家のひとりとして活躍しました。そのくまがや後,明治24年(1891)に東京を去って埼玉県の熊谷に隠棲してからも,新たな画風展開を見せ,終生,制作に励んで多くの名品を残しました。大正2年(1913)に没してから,今年でちょうど100年を数えます。これを記念して「奥原晴湖展」を開催している古河歴史博物館は,奥原家に伝わった晴湖の遺品を数多くふんぽん所蔵していますが,とりわけ重要なのは膨大な粉本資2