ブックタイトル広報おおあらい 2014年2月号 Vol.506
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広報おおあらい 2014年2月号 Vol.506
おおあらい歌壇●勝山一美選群むら星ぼしに姑ははと見み紛まがふ星一つ思い重ねん凍いてつく夜よ半はに寺釜九区 佐藤よし子〔評〕一首美事なまでの表白に驚かされる。天空あまたの星々のなか、御姑の星とばかり見仰げる作者の心情がよく伝わってくる。寒かん気き団だん襲い来るとう予報あれば己おのれに気き合あい入れて部屋出づ永町十六区 身内ゆみ〔評〕テレビの天気情報に寒気団の来襲を知る。とりわけ寒かんれいぜんせん冷前線は我々を脅おびやかす。作者はこれに負けまいと奮起する。「とう」は「という」の意。健すこやかなる年を願いて搗つく餅もちのなめらかなれば吉兆とせん新町六区 関根秀子〔評〕人誰しも心身の健康を願う。搗米のなめらかさに作者の感じとるものがあって作品化された。朝早く若わか水みず汲くみの儀ぎに集う心慎つつしむみ社やしろの前金沢一区 古渡節子〔評〕日本古来の伝統行事。「若水汲みの儀」に、作者の心は禊みそがれているという佳作一首。北国より重おも荷にをつみて午後一時サンフラワー号港に入り来く新町二区 高崎夫左江〔評〕北海道よりの連絡船。一時と早朝に二度に渉わたる。「来く」とは「くる」の意。新年の思いあらたに一いっさ 茶の句墨すみたっぷりに書かき初ぞめとせり寺釜九区 三村佳江〔評〕筆を執とる者にとって新春ほど姿勢の正される事はなかろう。墨ぼく痕こん鮮あざやかでありたいと。ひんがしの夜の明けそめてうららかに小窓を透し廊ろう下か明るく桜道四二三 猿田彦太郎〔評〕新春の暁あかつき。麗うららかに、おだやかに夜の明けんとする日差しが仄ほのかに明るいと詠む。北窓を真空ガラスに換かえししに濤とう声せい銷とかし安やす寝いを得たり祝町十区 佐藤毅〔評〕真空ガラスがあると聞く。静寂な部屋に出合う作者は安あん眠みんを得た、というのだ。新年の伊勢に詣もうでし娘この土みやげ 産赤福分け合う家族の円まど居い永町七区 秋山まさ子〔評〕伊勢参宮は、古くより日本人の心である。名物のあんころ餅を食べ合っているという。初日の出水平線を昇りつつうらうらとして光を放つ新町十区 打田照子〔評〕今年の元旦も快晴。汀なぎさに立つ作者は、作者自身の中に光を享うけているのだ。穏おだやかな日差の中に遠とお見ゆる里さとは初春の風渡りつつ小幡十八ケアハウス 清宮しげ〔評〕作者の古郷は、穏やかに明るく見えている。新しい年の春の日は格別に安あんねい寧である。枯れ草の乱れ生おいいる日溜だまりにふくら雀は群れて鳴き交かう永町六区 鬼澤のぶ子〔評〕秋から冬へと草々は枯れはてている。寒さのため全身を羽毛でふくらませ鳴く雀らが愛いとおしい。正月を八十余年辿たどり来て今は過ぎにし想い出を追う永町六区 笹目孝子〔評〕八十余年の生涯、想えば長くもあり短くもありとする回かい顧この歌うたである。 ――――――◇――――◇――――――沖とほく隈くまなく光る海の面もに泊はてゐる船ふ舶ねの一つがありぬきはまりもなく晴れ渡る新春のひと日を足りて丘に登れる勝山一美ぼぼくくととわわたたししののちびちっび子っギ子ャギラャリラーリーひじり保育園おいしいお菓子と抹茶をいただいて心も体もホッカホッカ☆第一保育所(19) 広報おおあらい 2014. 2.12