ブックタイトル広報いばらき 2014年2月1日号 No.866

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広報いばらき 2014年2月1日号 No.866

平成26年2月1日 広報いばらき 16DATA 茨城町の人口と世帯数 ※カッコ内は前月比です(。住民基本台帳 平成25年12月31日現在)DATA◆総人口34,122 人(-18)男17,071 人(-3)女17,051 人(-15)◆世帯12,559 戸(+4)編集・発行/ 茨城町総務企画部まちづくり推進課〒311 ― 3192 茨城県東茨城郡茨城町小堤1080 TEL029 ― 292 ― 1111 FAX029 ― 292 ― 6748ホームページアドレスhttp://www.town.ibaraki.lg.jp/ メールアドレスibarakit@town.ibaraki.ibaraki.jp  コオニユリ  (ユリ目 ユリ科) 学名  Lilium leichtlinii Hook.f.     f. pseudotigrinum (Carriere)H.Hara et Kitamura 写真・文 /安 昌美22再生紙を使用しています里山に育む生きものたち 今月も町内のきれいで目立つ野生の花を紹介します。庭などに栽培されているオニユリに似ていて、コオニユリ(小鬼百合)と呼ばれるユリです。町内では個体数も生育地も少ないと思われます。▼コオニユリとは コオニユリはオニユリに比べて小さいところから名付けられたと思いますが、生育地や繁殖方法などに違いがあります。花だけでの区別は容易ではありませんが、オニユリの方が少し花が大きいようです。一般にオニユリは庭などに栽培されており、時に野生化している場所もあります。コオニユリは茨城県内では湿った草原などに生え、山間の湿地に多く、平地部の湿地ではややまれです。大きな区別点としてはオニユリでは葉の付け根(葉腋)に珠芽(ムカゴ)がつきますが、コオニユリではつかない点です。また、コオニユリでは花が咲いてその後に種子ができ(2倍体)、種子で繁殖できますが、オニユリは多くの場合3倍体で種子ができませんので、ムカゴで増えていきます。日本のオニユリは古い時代に中国から食用として伝わったのだろうとされています。 コオニユリの分布は国内では北海道・本州・四国・九州の山地の湿地、時に海岸部や崖地などにも生えるそうです。国外では朝鮮半島、中国東北部、ウスリーと広く分布しています。きっと同じような環境の所に生育しているのでしょう。国外の生育地もみたいものです。花期は7?9月とされ、写真は7月に下飯沼で咲いていたものです。▼絶滅危惧種の多い湿地 町内にも台地斜面の下部に狭い湿地が広がっている場所があります。国内では高度経済成長の時期に開発と称して、湿地などが埋め立てられていきました。残念なことに、そこに生育していた植物も滅んでいった例があります。なかには園芸用に採取されて滅んだサギソウなどの場合もありますが、現在絶滅危惧植物とされる種類に湿地の植物が多いことは確かです。町内でもカザグルマやイソノキの生える湿地は限られています。今回コオニユリの見られた湿地には他にハンゲショウ、ケハンノキ、ヌマトラノオ、サワヒヨドリなども見られました。町内でもコオニユリそのものばかりでなく、生育地も大切に守りたいものです。